奈良県立大・石井特任教授ら講義 未来教育の創造へ 道研が所内アカデミー開く
(道・道教委 2019-09-30付)

道研所内アカデミー未来の教育
所員らはタブレット端末を活用し研修に臨んだ

 道立教育研究所は17日、同所で所内アカデミー「未来の教育」研修会を開いた。講師に奈良県立大学の石井宏典特任教授と奈良県立教育研究所の小崎誠二主幹を招へい。タブレット端末を用いて意見交流を図りながら、参加者同士の対話や講師との対談などを通じ、これからの道研が目指す未来教育の創造に向けて研鑚を積んだ。

 奈良県における先進的なICT活用や地域創造教育について学び、これからの道研が目指す「現場第一主義と未来教育の創造」の理念を具現化するために必要な所員の資質・能力の向上を図ることが目的。所員や道教委職員など50人以上が参加した。

 北村善春所長があいさつ。大学と連携し、次世代の教員を育てる取組を行っている奈良県教委の取組などを紹介した。

 また、来年度からプロジェクト研究を一本化することにふれ、未来教育のための研究に向けて力を高めるための所内アカデミーであることを確認。「“持続可能な道研”とするために、一人ひとりが考え、協働し合う組織になってほしい」と呼びかけた。

 続いて、小崎主幹が「ICTを活用した遠隔授業、遠隔研修」と題して講義。

 遠隔合同授業を推進する理由として、「学校に通えない子どもたちへの対応」「小規模・複式学級の課題解決」「教員数の不足解消」「協働的な学びの実現」など10点を挙げた。

 遠隔合同授業で子どもの学力が伸びる理由や、対面授業と比較した利点などを紹介。実施に当たって、①先生がやりたいと思う気持ち②子どもたちが主体的に“接続から”かかわること③可能な限り感動する内容を―の3点を大切にするよう呼びかけた。

 つぎに、石井特任教授が「地域と協働した未来の教育」をテーマに講義。「新たな時代に求められる教育」「地域と協働した学びの必要性」「不可能を可能にするICTの活用」を柱に問題提起した。

 両氏の講義を踏まえ、参加者が対話。これからの道研が目指す姿をテーマに、ICTを活用しながらグループディスカッションを行った。

 このあと、北村所長と講師らによる対談が行われ、未来の教育や所員に期待することなどについて意見を交わした。

(道・道教委 2019-09-30付)

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