札教研事業秋の研究集会―札幌市教委②比を活用し問題解決

（関係団体 2019-10-21付）

長谷川教諭は、正方形を７：３に分けさせた

　札幌市教委は１６日、令和元年度札幌市教育研究推進事業（＝札教研事業）秋の研究集会を市内各校で開いた。小・中学校、中等教育学校、特別支援学校の教職員が、各研究部で協議・実践交流等を展開。資質の向上に努めるとともに、各学校の教育の充実・向上を図った。５会場の様子を紹介する。

◆中央区小学校算数研究部　伏見小

　中央区小学校算数研究部の会場となった伏見小学校（佐藤辰也校長）では、同校の長谷川美雪教諭が６年３組「比」を指導。部分と全体の比を活用して辺と面積を求めていることを取り上げるなど、全体の比を使って問題を解決するよさを実感させた。

　同部では、研究主題「考えを創ることを楽しむ算数～問いが深まり子どもが学び続ける算数学習」のもと、研究を進めている。

　授業は８時間扱いの６時間目。長谷川教諭は、本時の目標を「部分同士の比が分かっているときに、全体の数量から部分の数量を求めることができる」などと設定した。

　「ジャガイモとピーマンをつくるため、正方形の畑を７対３にする」と問題文を掲示。線分図で示したあとに、どんな分け方があるか問いかけた。

　児童が分けた図があいまいになっていることから、正確に７対３に分けることを求めた。「一辺の長さ１２０㍍」と必要な情報を提示した上で考えさせた。

　全体交流では、「７：３＝Ｘ：Ｙ」「７：１０＝Ｘ：１２０」「７：１０＝Ｘ：１４４００」といった辺や面積での求め方など様々な考えを交流させた。

　多面的・多角的に考察させるため、辺を求めた「７：１０＝Ｘ：１２０」と面積を求めた「７：１０＝Ｘ：１４４００」の考え方を問いかけた。

　「１辺の長さ」「面積」などと相違点を挙げた上で、長谷川教諭がどちらの式も「７：１０」を活用していることを指摘。全体の比を活用するよさを実感させた。

(関係団体 2019-10-21付)