まちづくり戦略ビジョン行動計画２０１９案　学びの支援センターなど　パブコメ行い年内に策定　札幌市

（市町村 2019-10-23付）

　札幌市は２１日、札幌市まちづくり戦略ビジョン・アクションプラン２０１９案を発表した。令和元年度から４年度までの４年間で実施する政策的事業の到達すべき目標値を設定したもの。教育関連では、障がいや不登校、日本語習得といった個別に特別な支援を必要とする子どもへの相談・支援を総合的に行う体制を整備する仮称・学びの支援総合センター事業のほか、市立高校の在り方を検討する高校改革支援事業、仮称・第２児童相談所整備事業、公立夜間中学設置検討事業などを盛り込んだ。今後はパブリックコメントなどを実施。年内にプランを策定する。

　同プランは、平成２５年度に策定した札幌市まちづくり戦略ビジョンを実現するための中期実施計画として、市の行財政運営や予算編成の指針となるもの。戦略ビジョンとともに市の総合計画に位置付けられ、元年度から４年度までの４年間を計画期間としている。

　戦略ビジョンに掲げる８つの創造戦略と、それを支える都市空間創造戦略に基づいて、①互いに支え合う地域福祉が息づく街②誰もが生涯現役で活躍できる街③地域の課題を地域の力で解決する街④北海道経済の成長をけん引する街⑤国内外の活力を取り込む街⑥産業分野の人材を育む街⑦自然と共生する環境負荷の少ない街⑧エネルギー効率の高い持続可能な街⑨世界都市として魅力と活力あふれる街―の９つの政策目標を設定した。

　政策目標の実現に向けて、計画期間に実施するすべての政策的事業を計画の対象とし、到達すべき目標値を掲げている。また、ＳＤＧｓの理念や目標に沿った持続可能なまちづくりを進めるため、ＳＤＧｓの視点を事業に盛り込んでいる。

　教育関連では、障がいや不登校、日本語習得といった個別に特別な支援を必要とする子どもへの相談・支援を総合的に行う体制を整備する仮称・学びの支援総合センター事業を計画。４年度までに相談者が「相談できてよかった」と感じる割合を１００％とすることを目標とした。

　少子化による高校進学者数の減少を踏まえ、市立高校の在り方を検討するとともに、各学校の特色を生かした教育内容の充実を図る高校改革支援事業では、４年度の目標値として、市立高校の入学者選抜出願倍率を１・３倍とした。

　また、一層きめ細かな教育を実現するため、３５人学級の小学３・４年生への拡大など、少人数教育の充実を検討することも盛り込んだ。

(市町村 2019-10-23付)