稚内高で建設団体が出前講座　地域支える役割理解　商業科１年生を対象に

（学校 2019-10-29付）

暮らしを守る建設業の魅力を伝えた

　【稚内発】稚内高校（元紺谷尊広校長）で１０月上旬、地元建設業者の若手経営者らで組織する宗谷建設青年会（田中太一会長）の出前講座が開かれた。商業科１年生２４人が受講。地域を支える建設業の役割と魅力について理解を深めた。

　出前講座は、高校生に建設業の魅力などについて理解してもらおうと、平成２７年度から開催。建青会から田中会長ら９人が同校を訪問した。

　講座に先立ち、同校商業科長の村上究教諭が「今回の講座を聞いて２年後の進路の一端として役立ててほしい」と呼びかけた。

　続いて、稚内市内で建設業を営む㈱ササキの佐々木正和専務が講師を務め、「魅力ある建設業のお仕事紹介」と題し講話した。

　はじめに、道建設業協会が作成した『建設業のすべて』を用い、土木工事や建設工事に携わる道内建設業者の姿を説明。地域の暮らしを支える建設業のやりがいや魅力などを紹介した。

　引き続き、建設業についてスライドで詳しく説明。宗谷管内の道路や学校などの整備に建設業がかかわっていることを伝えたほか、冬期間の道路除雪など地域の暮らしを守っていることを解説した。

　また、３年前、大雨によって市内で河川が氾濫し、道路などが冠水した際、いち早く建設業者が駆け付け災害復旧などを行ったことを伝え、「建設業は宗谷の暮らしをつくり、守り、安心を支える大切な仕事」と説いた。

　近年の就労環境について、週休２日制を推進していることや賃金が上昇していることを説明。また、管内も女性技術者が増えてきていることを示した。

　まとめとして、「建設業は自分自身の成長を感じることのできる仕事。一つとして同じ現場がなく、施工時に苦労することも多いが、苦労を乗り越えた先に感動や達成感がある」と伝えた。

　最後に、生徒から「管内の高校を卒業してから就職する割合について」「除雪作業時の始業時間について」、村上科長から「一人で現場を任されるようになるまで、どのくらい期間がかかるのか」などの質問があり、丁寧に答えていた。

(学校 2019-10-29付)