道教委が第5回夜間中学等協議会 市町村に資料提供へ ニーズ把握し関係機関連携を(道・道教委 2019-11-11付)
日本語を話せない外国籍の市民への対応も課題に挙がった
道教委は7日、道庁本庁舎で第5回夜間中学等に関する協議会を開いた。札幌市教委が、道内初となる公立夜間中学設置に向けた検討状況を報告。道教委は市町村の現状に関する調査結果について説明し、今後、夜間中学に関する資料を作成して市町村に提供する考えを示した。意見交換では、公立夜間中学のニーズ把握とともに、関係機関の連携の重要性を確認した。
夜間中学における就学の機会の提供、必要な措置に関する事務について、道、市町村の役割事項の協議、事務実施に当たっての連絡調整を行うもの。道・市町村、中・高校、PTA関係者、自主夜間中学の関係者ら約20人が出席した。
ことし1月に開かれた第4回協議会では、道内初の公立夜間中学を札幌市内に設置することが適当であるとの意見を集約。札幌市は、令和4年度の学校設置に向けた準備を進めている。
小松智子学校教育局指導担当局長のあいさつに続き、札幌市教委の早川修司教育推進・労務担当部長が公立夜間中学設置の検討状況について説明。本年度から実施する調査結果に基づき、公立夜間中学の概要をまとめた基本計画を来年度に策定するとし、教育課程の編成や学校説明会の開催など具体的な準備を進める方針を伝えた。
つぎに、道教委は教育機会の確保に関する市町村の現状に関する調査結果について報告。生涯学習の施策として、学び直しの機会を提供している苫小牧市の「再チャレンジ塾“ナナカマド教室”」の取組、道外における公立夜間中学の状況を紹介した。
このあと、北海道における公立夜間中学の在り方について意見交換。札幌市内での設置に向け、ニーズの把握、関係機関で情報を共有し、情報を必要としている人へとつなぐ連携の重要性を確認した。
また、日本語を全く話せない外国籍の市民、家庭環境によって不登校となった児童生徒への対応も課題として挙がったほか、「ニーズを把握することは重要だが、対象を絞らず個人の学習レベルに応じた教育を提供できれば」などの意見もあった。
最後に小松指導担当局長は、今後、道教委として公立夜間中学に関する資料を作成し、市町村に提供する考えを示した。
次回会議は来年1月の開催を予定している。
(道・道教委 2019-11-11付)
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