「未来の教育」へ研究一体化 学びのスタイルなど2本柱 遠隔・合同授業、ICT整備等 道研
(道・道教委 2019-11-15付)

 道立教育研究所は、来年度から3ヵ年で取り組むプロジェクト研究「未来の教育」の在り方に関する研究案をまとめた。これまで毎年5~6本をテーマに挙げていた研究を、来年度は一体化。「未来の教育の学びのスタイルについて」「未来の教育の環境について」を2本柱に、遠隔・合同授業や遠隔研修、新しい学びを実現するICT環境整備などの研究を進めていく。

 プロジェクト研究は、本道における学校教育の喫緊の課題の解決を図る実践的な研究に全所を挙げて取り組むもの。毎年5~6本の研究テーマを掲げており、本年度は、高校における「総合的な探究の時間」の推進に関する調査研究、教育活動の質の向上を図るカリキュラム・マネジメントに関する研究、新学習指導要領に対応した情報活用能力の育成に関する指導方法および環境整備に関する調査研究など5本の研究を進めている。

 来年度は「未来の教育」として研究を一体化。先端技術と地域資源を活用した学びのスタイルと教室環境整備によって、すべての子どもが成長を実感できる教育の実現を目指す。

 小規模化に対応した授業づくりやICT環境整備、社会と協働した学び、この実現に向けた教員の資質・能力の育成が課題となっている。これを踏まえ、「未来の教育」の実現に向けた学びのスタイルと、基盤となる環境づくりについて研究を行うことで、道教委が推進する施策への提案や情報提供を行うことが目的。

 研究期間は来年度から3ヵ年を予定し、1年ごとに成果をまとめていく。

 内容は、①未来の教育の学びのスタイルについて②未来の教育の環境について―の2本柱。

 ①では、遠隔・合同授業や遠隔研修、大学等との連携、ICTやクラウド、SINETなどを活用した各校種における授業研究や教員研修の在り方を研究。また、地方創生と学校教育の充実を関連付けた社会と協働したキャリア教育も研究する。

 ②では、機器やネットワーク、クラウドなどの新しい学びを実現するICT環境を整備。すでに道研で調査研究済みのデータも活用する。

 現在、所内で準備委員会を設立し、研究内容の詳細化に向けて作業を進めている。

 また、すでに未来の教育に向けた所内アカデミーの開催や、ICTショールームの活用などを行っており、来年度からの研究に活用する。

 研究の推進に当たっては、所内で部・センター横断的にプロジェクトチームを設け、パートナースクールや全国の先進的な教委・教育センター、大学などの研究機関、民間企業などと連携して研究を進めていく。

(道・道教委 2019-11-15付)

その他の記事( 道・道教委)

道教委と職員団体が賃金確定交渉 給与改定は勧告どおり 移転料など旅費制度見直しへ

 道教委と各職員団体は14日夜から賃金確定交渉を順次行った。本年度給与改定に関し佐藤嘉大教育長は、「人事委員会勧告どおり実施する」と最終回答。移転料の上限で移転することが難しい場合は増額調整...

(2019-11-19)  全て読む

道教委が学校保健活動研修会 ネット依存治療法学ぶ 専門医師 生活習慣の乱れ指摘

道教委学校保健活動研  道教委は12日、札幌市内の道自治労会館で令和元年度学校保健活動研修会を開いた。手稲渓仁会病院精神保健科部長の白坂知彦医師が「ネット依存と子どもの生活習慣」と題して講演。生活習慣の乱れや学力...

(2019-11-19)  全て読む

全国学力調査北海道版結果 各管内状況 No.8 上川

上川小学校平均正答率の推移 ◆PDCAサイクル確立が課題 小学校 【学校数113校、児童数3559人】 ▼分析  学校として組織的な取組をよくしている学校の割合が、全国を上回っているものの、すべての学校の取組とな...

(2019-11-18)  全て読む

道教委ふるさと教育等実践交流会 本物の魅力を伝えて 基調講義で新保理事長

道ふるさと教育観光教育等実践事例交流会  道教委は15日、札幌市内の道自治労会館で令和元年度道ふるさと教育・観光教育等実践事例交流会を開いた。特定非営利活動法人ほっかいどう学推進フォーラムの新保元康理事長が「地域への理解と愛着を深...

(2019-11-18)  全て読む

若手建設産業就業者と意見交換 体験談が参考に 参加高校生にアンケート 道建設部

 道建設部は、本年度の新規事業として10月に開催した若手建設産業就業者と高校生との意見交換会のアンケート結果をまとめた。16日に北見工業高校、30日に旭川工業高校で実施し、参加した生徒のうち...

(2019-11-18)  全て読む

特センが自立活動研修講座開く 効果的指導の在り方学ぶ 障がい種別選択講義、協議など

特セン自立活動研修講座  道立特別支援教育センターは10月下旬の2日間、同センターで自立活動研修講座を開いた。特別支援学校教員や特別支援学級担当教員など65人が受講。全体講義や障がい種別の選択講義、協議などを通し、...

(2019-11-15)  全て読む

全国学力調査北海道版結果 各管内状況 No.7 檜山

檜山小学校平均正答率の推移 ◆Web会議機能用い助言 小学校 【学校数19校、児童数219人】 ▼分析  学校でテーマを決め、講師を招へいするなどの校内研修をよく行っている学校の割合は42・1%、授業研究や事例研...

(2019-11-15)  全て読む

道教委が危機管理マニュアル改善通知 避難所設定など4観点 災害に備え実効性を

 道教委は、12日付で通知「学校の危機管理マニュアルの改善・充実について」を各教育局長、道立学校長、市町村教委教育長に発出した。災害に備えた実効性のある危機管理マニュアルとするよう改善・充実...

(2019-11-15)  全て読む

全国学力調査北海道版結果 各管内状況 No.6 渡島

渡島中学校平均正答率の推移 ◆算数で対話的な学習推進 小学校 【学校数83校、児童数2572人】 ▼分析  5つの行動指標(そろえる、見せる、徹底する、見つける、守る)をステップアップさせ、「徹底する」を重点項目...

(2019-11-14)  全て読む

高校教育課程編成・実施の手引作成 質疑応答形式で説明 地域・学校実態に応じ活用を 道教委

 道教委は、『令和元年度高校教育課程編成・実施の手引』を作成した。学習指導要領改訂の要点や配慮事項等を分かりやすく説明するため、本年度から記載方法を質疑応答の形式に変更。また、新学習指導要領...

(2019-11-14)  全て読む