【解説】子に対する前兆事案　１０月末

（解説 2019-11-19付）

　道警本部は、子どもに対する前兆事案の届出受理状況（１０月末現在）をまとめた。１月からの累計で前年同期比１１０件減の８０３件を受理した。

　前兆事案とは、子ども（１３歳未満）を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　１０月は、道内で前年同期に比べ１１件減の９０件を受理。１月からの累計で、１１０件減の８０３件となった。

　態様別にみると、「声掛け」が最も多く２７９件で、全体の３４・７％を占めている。以下、「つきまとい」が１４５件で１８・１％、「容姿の撮影」が１０５件で１３・１％、「痴漢、身体接触」が８５件で１０・６％、「身体露出」が８３件で１０・３％などとなっている。

　発生時間帯は、「午後３時台」が１９５件、「午後４時台」が１６１件、「午後２時台」が１２１件で、下校時間帯の午後２～４時で５９・４％を占めた。

　また、発生場所は「道路（歩道）上」が５９１件で７３・６％。発生時の子どもの状況は、「登校・下校時」が３６０件で４４・８％、「習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が２０５件で２５・５％、「遊戯中」が１５１件で１８・８％などとなった。

　警察署別の受理件数は、札幌方面の２８警察署が５２９件で最も多い。

　道警本部では、生活圏での犯罪や前兆事案の発生状況を把握し、注意点をあらためて確認するほか、子どもたちに不審者に遭遇した際に防犯ブザーや大声で近くの大人に知らせること、急いで避難することなど具体的な対策について教えることを求めている。

　また、早期通報によって、行為者の特定や不審点の解消などに対応することができることから、子どもから不審者情報を聞いた際には、速やかな通報をするよう呼びかけている。

(解説 2019-11-19付)