高校教頭・副校長会第2回研究協議会 深い学び支える原理は 道医療大・石垣氏が助言
(関係団体 2019-11-19付)

道高校副校長研究協議会
対話を促進する心の作用の大切さを示した

 道高校教頭・副校長会(鈴木浩会長)は15日、ホテルライフォート札幌で第2回研究協議会を開いた。道医療大学心理科学部非常勤講師の石垣則昭氏が助言者となり、「学習指導要領の理念実現に向けた授業改善」をテーマにワークショップ・研究協議。参加した教頭、副校長は、「主体的・対話的で深い学び」を支える原理の3つの側面や対話を促進する心の作用の大切さなど、自らの頭で考え、話し合って学習効果を高めるアクティブ・ラーニングのポイントを学んだ。

 研究協議会は、高校における管理運営、教育指導上の諸問題について研究協議し、本道の高校教育の充実を図ることが目的。道内における公立・私立の高校の教頭、副校長合わせて約300人が参加した。

 はじめに、鈴木会長があいさつ。次世代の子どもたちに「生きるすべ」をつなぐ教育の意義を示し、「前の世代から受け継いだことや、今の世代が獲得した成果、力及ばなかったこともつぎの世代につないでいきたい」と述べた。

 また、来賓として道教委の相馬哲也教育指導監、札幌市教委の相沢克明学校教育部長、道高校長協会の宮下聡会長、全国高校教頭・副校長会の針馬利行事務局長があいさつした。

 ㈱コンサドーレ代表取締役の野々村芳和氏が「北海道とともに、世界へ」と題して講演したあと、「学習指導要領の理念実現に向けての授業改善」をテーマにワークショップ・研究協議。道医療大心理科学部非常勤講師の石垣氏が助言者を務めた。

 石垣氏は、少子・高齢化の進行、AIなどの科学技術が進化する社会で子どもたちが生きていく力を身に付けるには、旧来の教え込みの授業では対応できないとし、自らの頭で考え、話し合う力を育てるアクティブ・ラーニングの意義とポイントを示した。

 「主体的・対話的で深い学び」を支える原理として、集団心理、認知心理、学習心理の3つの側面を挙げ、対話を促進する心の作用の大切さを指摘。学習で得た知識を活用し、話し合う「インプット・アウトプット」の相互作用による学習効果、他者の考えを自らのものとして取り込むグループ活動の意義を伝えた。

 このほか、単元の見通しを図式化し、生徒に示す有効性を提起。今後の学習の見通しをもたせることで、子どもの学力向上や授業のスピードアップにもつながると効果を指摘した。

(関係団体 2019-11-19付)

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