1年単位の変形労働反対 道高教組・道教組が集会(関係団体 2019-11-15付)
教職員定数増などを求めるアピールを採択した
道高教組と道教組は9日、札幌学院大学で公立学校への変形労働導入に反対する北海道緊急集会を開いた。道教組の斎藤鉄也書記長が「国会での給特法改正阻止に向け、緊急署名・アンケートを職場でさらに呼びかける」などの行動提起を提示。約130人が参加し、「学校への変形労働時間制導入を許さない」との声を各地で広げていくことを確認した。
集会は、全道合研初日終了後に開催。道高教組の菱木淳一書記長が1年単位の変形労働時間制導入の問題点を報告したほか、全釧路教職員組合の鈴木健生活権利部長が学校の実態について現場発言、道労働組合総連合の出口憲次事務局長が民間労働組合の立場から発言した。
道教組の斎藤書記長は、①国会での給特法改正阻止に向け、緊急署名・アンケートを職場でさらに呼びかける②制度の問題点を広げるために、討議資料を活用し、学習を行う③「緊急シンポジウム」に結集し、変形労働時間制の問題点についてさらに学びを深める―の3点を提起。「今後、国会情勢を踏まえ、さらなる行動も提起していく」とした上で「当事者である教職員が声を上げて行動していく」との考えを示した。
このほか、「長時間労働を固定化し助長させる“1年単位の変形労働時間制”の導入ではなく、教職員定数増などの抜本的な対策を求める」と呼びかけるアピールを採択した。
アピールでは、学校の長時間労働は深刻で、過労による休職や過労死の事案が依然として起きていることを指摘し、「1年単位の変形労働時間制は、人間の生理を無視し、1日8時間労働の原則を破る労働時間法制の改悪。異常な長時間労働の削減が課題にもかかわらず、それを覆い隠すような制度で問題が解決するわけがない」「政府・文部科学省がやるべきことは、時間外勤務をなくすための使用者責任を果たすこと。教職員定数を大幅に増員し、一人当たりの業務を減らす以外にない」などと批判。
「長時間労働を固定化し助長させる1年単位の変形労働時間制の導入を許さず、定数増などの抜本的な解消策を求める声を教職員が中心となって各地で広げていこう」と呼びかけた。
(関係団体 2019-11-15付)
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