道教委が高校教育課程研究協議会 評価を意味あるものに 文科省の大内主任教育官
(道・道教委 2019-12-09付)

道高校教育課程研究協議会(道央会場)
基本的な考え方に立って評価する重要性を説いた

 道教委は5日から2日間、札幌市内の道第2水産ビルで令和元年度道高校教育課程研究協議会(道央会場)を開いた。文部科学省初等中等教育局教育課程課の大内克紀主任学校教育官が「新高校学習指導要領の実施と学習評価」と題して講演。生徒の学習改善につながるものにするなどの基本的な考え方に立って、学習評価を意味のあるものにする重要性を示した。

 各学校における教育課程の編成に伴う諸課題について研究協議を行い、高校教育の改善・充実を図ることをねらいに毎年度開催しているもの。本年度は、石狩教育局と上川教育局が運営し2会場で開いた。

 石狩教育局主管の道央会場には、公・私立高校の校長、副校長、教頭、教諭のほか、道教委や市町村教委の指導主事など約170人が参加した。

 初日の開会式では、石狩教育局の鈴木究教育支援課長があいさつに立ち、特色ある教育課程の編成・実施や学習指導の改善・充実に資するものとなるよう活発な議論を要請。自校に戻り、校内研修等で活用するなど、全教職員に還元するよう求めた。

 全体会に移り、道教委などの担当者が総則、総合的な探究の時間、特別活動、特別支援教育に関し説明した。

 引き続き、文科省の大内主任学校教育官が「新高校学習指導要領の実施と学習評価」と題して講演した。

 移行期間中の学習評価の在り方やこれからの未来社会の姿「Society5・0」などを解説したほか、「なにができるようになるか」「どのように学ぶか」「何を学ぶか」の3つの視点で学習指導要領の考え方について説明した。

 学習評価の改善については、基本的な考え方として、①生徒の学習改善につながる②教師の指導改善につながる③これまで慣行として行われてきたことでも必要性・妥当性が認められないものは見直していく―を提示。「学校における働き方改革が喫緊の課題となっていることも踏まえ、これら基本的な考え方に立って、学習評価を真に意味のあるものにすることが重要」と説いた。

 このあと、静内高校の高橋敬一教諭が「カリキュラム・マネジメント」、紋別高校の稲守俊宏教諭が「道徳教育の実践」、札幌英藍高校の矢橋佳之副校長が「高校生の基礎学力の定着に向けた学習改善のための調査研究事業」をテーマに提言したほか、「世界津波の日」高校生サミット参加者による報告を行った。

 2日目は、カリキュラム・マネジメントの推進と総合的な探究の時間の充実の2部会に分かれて研究協議した。

(道・道教委 2019-12-09付)

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