民俗芸能伝承フォーラム渡島会場 連帯感が地域づくりに ふくしまの会・懸田理事長講演(道・道教委 2019-12-05付)
力強い芸が披露された
【函館発】道教委は11月30日、函館アリーナでほっかいどう民俗芸能伝承フォーラム渡島会場を開いた。教育関係者や地域住民など約70人が参加。講演やパネルディスカッションのほか、各地の保存会による実演が行われた。民俗芸能を継承するふくしまの会の懸田弘訓理事長が講演。連帯感が地域づくりにつながるとし、民俗芸能伝承の重要性を説いた。
道教委は、民俗芸能の保存団体が人口減少や少子高齢化によって後継者の育成に苦慮している実態を踏まえ、本年度から3ヵ年計画で道ふるさと民族芸能伝承事業をスタート。フォーラムを各年度2地区で開催することで、他団体との交流や他県の先進的な取組にふれる機会の提供を目指している。
開会に当たり、平野正明教育部長があいさつ。「普段ふれる機会の少ない民俗芸能に間近で接することができる貴重な機会。フォーラムで得た情報を地域の民俗芸能伝承に役立ててほしい」と期待を寄せた。
続いて、民俗芸能を継承するふくしまの会の懸田理事長が「地域づくりに果たす民俗芸能の役割」を演題に講話した。
福島県でも地域に伝わる民俗芸能が減少を続けているとし、「東日本大震災の影響で、無形民族文化財約60種が壊滅的な状態に追い込まれた」と説明。
一方、震災から1年後には地域や関係者の努力によって、各団体が地域の祭りや行事の中で復活した芸能を披露した様子をスライドで紹介した。
懸田理事長は、祭りと民俗芸能の関係性にふれ、「力を合わせて、祭りや民俗芸能の継承に取り組むことで、地域としての絆が生まれ、連帯感が強くなる」と強調。
その上で、「連帯感が強くなり、絆が生まれることでそこが故郷になり、地域づくりにつながる」と語り、地域づくりとしての民俗芸能の重要性を訴えた。
講演終了後、パネルディスカッションと民俗芸能の実演が行われ、福島県相馬市の原釜神楽保存会が獅子神楽、観音畑の舞、剣の舞を、松前神楽保存会が福田舞、二羽散米舞、三番叟舞を力強く演じ、来場者に民俗芸能の魅力を伝えた。
(道・道教委 2019-12-05付)
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