札幌市教委　夜間中学アンケート　通学意志などニーズ調査　１月から市内外国人ら対象

（市町村 2019-12-16付）

　札幌市教委は来年１月から順次、夜間中学に関するアンケートを実施する。令和４年４月が目途の公立夜間中学開設に向け、ニーズを調査するもの。自主夜間中学の在学生や卒業生のほか、市内の外国人を対象に、通学意志や通いたい理由、夜間中学への要望などをアンケートする。

　平成２８年１２月、国の義務教育段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律が成立。文部科学省は、夜間中学を都道府県に少なくとも１つ設置するよう求めた。

　道内では、道教委や札幌市教委、関係機関で２９年度から公立夜間中学の設置に向けて検討。札幌市内に公立の夜間中学を設置することを決定した。

　市教委は、令和４年４月を目途に公立夜間中学の開設を目指していることから、来年１月から順次アンケート調査に取り組む。

　市内の自主夜間中学の札幌遠友塾の卒業生や在学生を対象にアンケートを実施。公立夜間中学へ通う意志や通いたい理由、要望などを調査する。

　また、在学生にはヒアリングを実施する予定。学習ニーズのほか、公立夜間中学の通学に当たっての不安などを聞き取り調査する。　外国人については、市の総務局国際部が行う外国人市民アンケート調査に合わせて調査する。無作為抽出した３０００人を対象に、公立夜間中学へ通う意志や通いたい理由などをアンケートする。

　また、不登校の児童生徒を支援する団体を通じて、不登校生徒や不登校経験者を対象にアンケートを実施することを検討している。

　今後は、結果や実施校の視察などを通して来年度中に開設場所も含めて公立夜間中学の設置にかかる基本計画を策定する予定。計画に基づき、教育課程の編成や施設の整備、入学希望者への学校説明会の開催などに取り組む。

(市町村 2019-12-16付)