【解説】子に対する前兆事案　１１月末

（解説 2019-12-18付）

　道警本部は、子どもに対する前兆事案の届出受理状況（１１月末現在）をまとめた。１月からの累計で前年同期比１３３件減の８８１件を受理した。

　前兆事案とは、子ども（１３歳未満）を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　１１月は、道内で前年同期に比べ２３件減の７８件を受理。１月からの累計で、１３３件減の８８１件となった。

　態様別にみると、「声掛け」が最も多く３１０件で、全体の３５・２％を占めた。以下、「つきまとい」が１６３件で１８・５％、「容姿の撮影」が１１４件で１２・９％、「痴漢、身体接触」が９６件で１０・９％、「身体露出」が８６件で９・８％などとなった。

　発生時間帯は、「午後３時台」が２２０件、「午後４時台」が１７２件、「午後２時台」が１４０件で、下校時間帯の午後２～４時で６０・４％を占めた。

　また、発生場所は「道路（歩道）上」が６５０件で７３・８％。発生時の子どもの状況は、「登校・下校時」が４０６件で４６・１％、「習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が２２４件で２５・４％、「遊戯中」が１５８件で１７・９％などとなった。

　警察署別の受理件数は、札幌方面の２８警察署が５８０件で最も多い。

　道警本部では、生活圏での犯罪や前兆事案の発生状況を把握し、注意点をあらためて確認するほか、子どもたちに不審者に遭遇した際に防犯ブザーや大声で近くの大人に知らせることなど具体的な対策について教えることを求めている。

　また、早期通報によって、行為者の特定や不審点の解消などに対応することができることから、子どもから不審者情報を聞いた際には、速やかに通報するよう呼びかけている。

(解説 2019-12-18付)