【解説】ＧＩＧＡスクール構想

（解説 2019-12-24付）

　文部科学省は、ＧＩＧＡスクール構想の実現パッケージをまとめた。１人１台のコンピューター端末、高速大容量の通信ネットワーク整備に向けたＩＣＴ環境整備の方向性を示すもの。校内ＬＡＮ整備の標準仕様を示し、都道府県レベルでの共同調達を推進するほか、すべての教職員が活用できるＩＣＴ利活用の例示、民間企業からの支援協力の募集などを示した。

　文科省は本年度補正予算において、ＧＩＧＡスクール構想の実現に２３１８億円を計上。来年度から３ヵ年計画で通信ネットワーク環境を整備する予定となっている。

　１９日、文科省はＧＩＧＡスクール実現推進本部の初会合を開催。構想実現に向けたパッケージを示した。

　パッケージは、①環境整備の標準仕様例示と調達改革②クラウド活用前提のセキュリティガイドライン公表③学校ＩＣＴ利活用ノウハウ集公表④関係省庁との施策連携⑤民間企業等からの支援協力募集―で構成。

　①は、標準仕様書をもとに、都道府県レベルでのＩＣＴ環境整備の共同調達を推進する方針を明示。

　②は、クラウドを活用しやすい環境整備に向け、『教育情報セキュリティーポリシーに関するガイドライン』を改訂する。

　③は、各学校段階、教科ごとに、すべての教職員がすぐに使用できる『教育の情報化に関する手引』における学習場面の分類例を示している。

　④は、総務省の教育現場の課題解決に向けたローカル５Ｇの活用モデル構築、経済産業省のＥｄＴｅｃｈ導入実証事業などとの施策連携の方針を示した。

　⑤は、校内ＬＡＮなど通信環境の無償提供、ＩＣＴ支援員としての人的サポートなど、民間の外部支援によってＩＣＴ導入・利活用の加速化を図る方針を示した。

(解説 2019-12-24付)