道教委ＳＣＲＵＭ全道指定校研究大会　早期に抜本的な改革を　文科省の濵野視学官講演

（道・道教委 2019-12-24付）

高校学習指導要領改訂のポイントなどを説明した

　道教委は１８日、札幌市内の道第２水産ビルで教科等の本質的な学びを踏まえた主体的・対話的で深い学び（アクティブ・ラーニング）の視点からの学習・指導方法の改善の推進のための実践研究（ＳＣＲＵＭ）全道指定校連絡協議会研究大会を開いた。文部科学省初等中等教育局の濵野清視学官が講演。先を見通すことが困難な時代において、“真の学ぶ力”を育成・評価できるよう、抜本的な意識改革、制度改革を早急に図る必要性を示した。

　ＳＣＲＵＭは、平成３０年度から２ヵ年計画で実施しており、本年度が最終年度。主体的・対話的で深い学びの視点からの学習・指導方法の改善やカリュキュラム・マネジメントの推進などに取り組むとともに、その成果を普及させ、新学習指導要領の周知・徹底を図ることを目的に文部科学省の委託を受けて道教委が取り組んでいる。

　大会は、研究成果の普及・啓発を図り、育成すべき資質・能力を育むため、各学校の教育活動の質の向上を図ることをねらった。

　あいさつに立った藤村誠高校教育課長は「大会を通して、各指定校における学習指導方法の改善やカリキュラム・マネジメントを確立するためのヒントを得てほしい」と期待。道教委として、大会の内容を踏まえ、今後の全道の高校における取組の充実につなげる考えを示した。

　続いて、文科省の濵野視学官が「新学習指導要領の改訂の趣旨を踏まえた主体的・対話的で深い学びの実現を目指す教育活動の充実」と題し講演。先を見通すことが困難な時代において、自ら人生を切り拓き、より良い社会づくりに貢献できる人間を育てることや、“真の学ぶ力”を育成・評価できるよう、抜本的な意識改革、制度改革を早急に図る必要性を示した。

　また、高校学習指導要領改訂のポイントやアクティブ・ラーニングの視点からの授業改善の在り方を説いた。

　講演後には、事業拠点校の夕張高校、静内高校、遠別農業高校、帯広柏葉高校がそれぞれ研究実践を発表。「各学校における新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業改善の現状と課題」「主体的・対話的で深い学びの実現を目指すための組織的な学習・指導方法」をテーマにグループ協議を行った。

(道・道教委 2019-12-24付)