優秀館に斜里町公民館 文科省の優良公民館表彰
(市町村 2019-12-25付)

 文部科学省は、令和元年度優良公民館表彰(文部科学大臣表彰)の受賞館を決定した。道内関係では、斜里町公民館ゆめホール知床が特に優れた活動を行った優秀館の栄誉に輝いた。また、浦幌町吉野公民館、中標津町総合文化会館が優良公民館として選ばれた。

 表彰は公民館のうち、特に事業内容・方法などに工夫を凝らし、地域住民の学習活動に大きく貢献していると認められるものを文部科学大臣が表彰するもので、昭和23年度から実施。本道では、前年度までに64館が表彰されている。

 本年度は、全国75館が優良公民館を受賞。このうち、5館が特に優れた活動を行った優秀館として選ばれた。

 本道では、斜里町公民館ゆめホール知床が優秀館を受賞。浦幌町吉野公民館と中標津町総合文化会館が優良公民館に選ばれた。

 表彰式は、2年2月14日午後1時30分から東京都内の文部科学省第2講堂で執り行われる。当日は、優秀館5館がプレゼンテーションを行い最優秀館を1館決定する。

 受賞館の功績概要はつぎのとおり。

【優秀館】

▼斜里町公民館ゆめホール知床

 「集い・学び・結ぶ」公民館として、生涯学習機会の提供と情報発信を積極的に進めるとともに、住民のニーズおよび地域課題、年齢領域別課題を把握し、その改善に努めている。

 取組の推進に当たっては、「協働・町民参加・情報共有」の3つの原則を柱とした斜里町自治基本条例や第6次斜里町総合計画、生涯学習推進計画を踏まえた推進計画を年度ごとに作成し、評価、改善のサイクルを確立している。

 特徴的な事業としては、多様な住民がかかわる町民手作りシアターや、小学生が運営者となって映画会を開催するゆめクラブ、町内の青年で組織する斜里ユースまちづくり委員会での異業種交流会の実施等が挙げられ、町民の主体的な学習の場として機能しているとともに幅広い年代の町民が事業に参画する機会を提供し、学びと活動の好循環の構築が図られている。

【優良公民館】

▼浦幌町吉野公民館

 地域住民の憩いの場であった吉野生活館を前身とし、より社会教育の拠点としての機能を備えた施設が必要という住民間の議論を受け、昭和51年に開館した。開館当時から公民館主事を配置し、教育、学術および文化の各種事業を展開している。また、専任公民館長を配置するとともに、民間企業と連携し、事業内容の精選および検討を繰り返し、住民の学習活動を支援している。

 特徴的な事業としては、吉野公民館文化週間が挙げられ、地域の文化活動振興の機会を増やすとともに、住民が主体的に地域づくりを考え、参画するための多様な講座を開設し、地区の地域住民のみならず近隣の住民も参加するなど、町民全体の生涯学習活動と地域づくりの拠点的機能を担っている。

▼中標津町総合文化会館

 平成7年から、中標津町文化体育振興協会(現・中標津町文化スポーツ振興財団)が町から委託され管理運営している。同館では、高齢者の学習機会としての中標津しらかば学園や全世代を対象としたしるべっと学園など、住民のニーズに対応しながら様々な事業を展開している。

 また、芸術鑑賞や各種講演会等の学習機会の充実や開催時間を工夫することによって、住民の参加促進を図っている。

 さらに、町内2校の高校との連携を図り、共同開催の事業を展開するなど、未来を担う若者の情操教育の観点から、芸術にふれる機会を積極的に提供するなど、世代を問わず、町民全体の学習活動に幅広く貢献している。

(市町村 2019-12-25付)

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