ウポポイの整備状況初公開　来年４月開業へ着々と　博物館、体験交流ホールなど

（関係団体 2019-12-25付）

博物館内部を初めて公開した

　【室蘭発】北海道開発局は１９日、白老町で来年４月開業予定の「ウポポイ（民族共生象徴空間）」の整備状況および開業準備状況を公開した。国立アイヌ民族博物館と体験交流ホールの内部を初めて公開。開業が迫る中、各施設の整備や体験プログラムの準備などが着々と進められている。

　ウポポイは、来年４月２４日、白老町のポロト湖畔に誕生するアイヌ文化復興・創造の拠点。国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園、慰霊施設が主要施設となる。国立民族共生公園では、エントランス棟、体験交流ホール、体験学習館、伝統的コタン、工房などが整備されている。

　当日は、国立アイヌ民族博物館内部において、内閣官房アイヌ総合政策室北海道分室の日野勉企画官、国立アイヌ民族博物館設立準備室の佐々木史郎主幹、アイヌ民族文化財団の村木美幸副本部長が主要施設の整備状況や開業準備状況、体験プログラム準備状況などを説明。

　国立アイヌ民族博物館は、地上３階建て８６００平方㍍。１階がミュージアムショップ、研究交流室・会議室、シアターで、２階が基本展示室、特別展示室、展示室ロビーとなる。建物は９月に竣工し、現在はロビーや展示室などの内装作業を進めている。

　続いて、国立民族共生公園内の工房やエントランス棟、体験学習館、体験交流ホールなど各施設を公開。体験交流ホールは内部も公開し、アイヌ古式舞踊やムックリの演奏などを行う半円形のステージ、ポロト湖と伝統的コタンを望むステージ奥の借景窓が整備されている。

　アイヌ民族文化財団では、１６日から学校団体を対象とする事前受付を開始。伝統芸能の上演やグループレクチャー、食事体験、ムックリの演奏および製作体験といったプログラムが用意されている。

　また、来年４月２４日～７月１９日および９月１日～１０月３１日の土日祝日と、夏休み期間の７月２１日～８月３１日は午後８時まで開園することから、夜間プログラムについても準備を進めている。

(関係団体 2019-12-25付)