所内アカデミー特別セミナー SDGsの目標実現を 未来見据え意見交換 道研(道・道教委 2020-02-10付)
考案したゲームの教育上の効果が指摘された
道立教育研究所は6日、同所で所内アカデミー特別セミナー「SDGsを考える~北大新渡戸カレッジ多田フェローゼミ生の提案」を開いた。北海道大学の学生たちがSDGs(持続可能な開発目標)の目標実現に向けて考案したゲームを発表し、教育上の効果や学校現場での活用について所員と意見交換。JICA北海道の斉藤顕生所長と北村善春所長によるトークセッションも行い、外国人児童生徒の増加などを見据えた教育の在り方について意見を交わした。
学生による提案を題材に、SDGsについて多様な視点から考え理解を深めるとともに、「現場第一主義と未来教育の創造」の理念の具現化に必要な資質・能力の向上を図ることが目的。
道研所員のほか、北大新渡戸カレッジフェローゼミ生、本庁職員ら合わせて約50人が参加した。
はじめに、北大「新渡戸カレッジ」フェローゼミ生が、学年や学校種を超えて2030年のSDGsの目標を見据えて行動する平和ゲームの概要を説明。
また、社会問題を解決する優れたアイデアを募り、個人が選択するポイントに応じて活動の寄付金を分配する「PROJECT BOX」、異なる年齢・職業等の設定上の人物となり、SDGsに関するテーマで話し合い相手の立場を当てる「One 4 All All 4 One」のアイデアを発表した。
つぎに、㈱双日総合研究所相談役で北大新渡戸カレッジフェローの多田幸雄氏が講義。グループに分かれ、各アイデアから期待される教育上の効果や学校現場での活用について活発に意見を交換した。
このあと、JICA北海道の斉藤所長、北村所長がトークセッション。
斉藤所長は、多様な立場の人間が意見を交わし、共有する組織が重要になるとし「上意下達、与えられた仕事に取り組むだけでなく、話し合いを通して当事者意識を育て、異なる価値観に気づくことが大切」と述べた。また、外国人児童生徒の増加を踏まえた多文化共生や日本語教育の重要性を確認。「教育現場が直面する課題。外国人から信頼される国づくりを目指す必要がある」と説いた。
北村所長は「2030年はすぐ近くの未来。さらに先を考えるためにも、道研の理念“徹底した現場第一主義で未来教育の創造を”に立ち返る必要がある」と強調した。
(道・道教委 2020-02-10付)
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