道教委が被災地学校支援研修会　災害に備え知識習得　研修の動画　３月Ｗｅｂ公開

（道・道教委 2020-02-21付）

災害発生時における避難所運営の卓上演習も実施

　道教委は１９日、遠隔システムで道立教育研究所と１３管内の会場を接続し、被災地域の学校支援に関する研修会を初開催した。兵庫県教委の震災時・学校支援チーム「ＥＡＲＴＨ」のメンバーによる講義・演習を実施。道内各地から約１４０人が参加し、災害に備えた知識の習得に励んだ。道教委は３月中にも研修内容の動画をＷｅｂページに公開する。

　道内で大規模災害が発生した場合に備え、被災した学校の速やかな再開などの支援に必要な知識を習得することが目的。

　多くの被災地で児童生徒や教職員の心のケアや学校運営活動を支援している、兵庫県教委の震災時・学校支援チーム「ＥＡＲＴＨ」の協力を得て開いた。

　遠隔システムを通し、道内各地域の小・中学校、高校、特別支援学校の教職員、道教委職員ら約１４０人が参加した。

　あいさつで道研の北村善春所長は、被災時の学校再開などの支援のみならず、学校の危機管理マニュアルの改善・充実にも資するよう期待した。

　続いて、ＥＡＲＴＨのメンバーである姫路市立増位小学校の牛尾大輔教諭が「学校に避難所が開設された時の運営方法」と題して講義した。

　大地震発生後、勤務校が避難所となった場合を想定した卓上演習を実施。参加者は学校地図を前に避難所として必要な施設や設備について考え、Ａ～Ｃの緊急必要度に応じて分類。避難者１人当たりに必要なスペースの確保など、活発な意見が挙がった。

　つぎに、兵庫県教委教育企画課の藤田美保主任指導主事が「被災した学校の早期再開の方法」と題し講義・演習。

　阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震の教訓に基づく学校の早期再開に向けた手順や注意点を示した。

　最後に、藤田主任指導主事が「心のケア基礎知識」と題して講義。心を落ち着かせるリラクゼーションの実技も行い、災害発生後の対応について学んだ。

　道教委は今後、研修内容を動画にまとめ、３月中にもＷｅｂページに公開する。

(道・道教委 2020-02-21付)