道研と3小学校 遠隔合同授業 各地の暮らし 違い学ぶ 成果は『ガイド』に反映(道・道教委 2020-02-20付)
福島県富岡町と占冠村の遠隔合同授業を見守る所員
道立教育研究所は13日から2日間、同所と東神楽町立忠栄小学校(吉澤重光校長)、占冠村立占冠中央小学校(森野憲仁校長)、福島県富岡町立富岡第一小学校(岩崎秀一校長)を遠隔システムで接続し、合同授業を実施した。文部科学省の委託を受けて取り組む「少子化・人口減少社会に対応した活力ある学校教育推進事業」の一環。各校の児童は、自分たちの住む地域、特産品、学校の様子などを交流し、自然環境による暮らしの違いを学んだ。今回の成果と課題を踏まえ、新たに作成する『遠隔授業スタートアップガイド』の内容に反映させる。
事業は、道教委が文科省の委託を受け、道研を中心としてへき地・小規模校における教職員の指導力向上を図る研修の充実や成果の普及を図るもの。道研はこれまで、道内のへき地指定の学校等へのアンケート調査や外部有識者からの意見聴取、遠隔研修の開発・試行・検証などについて、関係市町村教委・研究協力校と連携しながら研究を進めてきた。
今回、忠栄小、占冠中央小、富岡第一小の間で、社会科の遠隔合同授業を展開。
実践の開発や、合同授業のよさの周知を図ることで、実践資料の作成や次年度のプロジェクト研究への接続を図ることが目的。各校にとって、遠隔地との接続による学びの拡充や、知識・理解の深まりを図ることをねらっている。
授業当日に向けて、道研は学校間の調整や、環境支援、指導案のたたき台作成など、主に全体にかかわる業務を担当。各校は、授業実践やその準備など、自校における指導や環境整備を行ってきた。
リハーサルでは、道研所員が学校まで出向いて接続の最終調整などを実施。当日は、道研から遠隔システムを活用して各校の遠隔合同授業を見守った。
13日には、忠栄小(4年生4人・早坂昌俊教頭)と富岡第一小(4年生5人・星英和教諭)が、社会科単元「わたしたちの国土・寒い土地のくらし」の授業を実施。自己紹介のあと、各校が住んでいる地域の冬の特徴などを発表し、質疑応答を行った。福島県の2月の気温や服装などをリアルタイムで尋ねたほか、カメラを通して現在の冬の様子を見ることで、自然環境によって人々の暮らしに大きな違いがあることを学んだ。
14日には、占冠中央小(5年生9人・竹内千春教諭)と富岡第一小(5年生2人・佐々木賀子教諭)が、社会科単元「わたしたちの県・特色ある地域と人々の暮らし」の授業を実施。自分たちの住んでいる地域の冬の様子や特産品、学校の様子などを紹介し、自然条件によって人々の生活に大きな違いがあり、地方ごとに工夫して生活していることを学んだ。
遠隔授業の成果と課題を踏まえ、年度内をめどに道研が新たに作成する『遠隔授業スタートアップガイド』の内容の充実に生かしていく。
(道・道教委 2020-02-20付)
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