【解説】体力向上　取組の方向性

（解説 2020-02-27付）

　道教委の『令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査　北海道版報告書』では、北海道の体力向上の取組に関する改善の方向性を示している。動画視聴による動作理解など、授業展開に応じたＩＣＴの活用事例のほか、運動量や時間の視覚化、誰もが楽しく参加できる体力づくりの取組、新体力テストにおける項目別得点表の活用例を紹介している。

　体育授業の改善の方向性では「授業の目的や場面に応じたＩＣＴの効果的な活用」を掲げ、タブレットを活用した動画視聴による自身や友人の動作理解、端末入力による児童生徒の実態把握や業務効率化などの取組を紹介。授業導入時における模範動作や授業終了時における達成状況の確認、大量の文書データから有益な情報を取り出すテキストマイニングといった児童生徒理解の効率化など、授業展開に応じたＩＣＴ活用例を示した。

　運動習慣の定着に向けては「運動量や時間を視覚化する取組、誰もが楽しく参加できる取組」を掲げ、歩数計を活用して体力づくりを進める恵庭市立島松小学校の取組を紹介。体力の向上、健康習慣の定着などの生徒の変容を示した。

　運動を楽しめる取組では、昼休みの時間、生徒会主催で互いに協力して簡単な運動や遊びを実施している三笠市立萱野中学校の取組を示し、運動やスポーツを好きになった生徒が増加したことなどの効果を挙げている。

　新体力テストの個人目標設定に当たっては、項目別得点表の活用を改善の方向性として記載。記録・得点・評価の確認、体力合計点や各種目の目標設定など得点表の活用例を示し、体格や年齢に応じた体力・運動能力の意識化、体力向上への動機付けや基本的な生活習慣の改善などが期待されるとしている。

(解説 2020-02-27付)