【解説】子に対する前兆事案　１月末

（解説 2020-03-02付）

　道警本部は、ことし１月末における子どもに対する前兆事案の届出受理状況をまとめた。前年同期比１３件増の４２件を受理した。

　前兆事案とは、子ども（１３歳未満）を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　１月は、道内で前年同期に比べ１３件増の４２件を受理した。

　態様別にみると、「声かけ」が最も多く１６件で、全体の３８・１％を占めた。以下、「つきまとい」が１２件で２８・６％、「痴漢、身体接触」「身体露出」がそれぞれ４件で９・５％、「容姿の撮影」が３件で７・１％、「のぞき、盗撮」が１件で２・４％などとなっている。

　発生時間帯は、「午後３時台」が１１件、「午後２時台」が７件、「午後４時台」が４件で、下校時間帯の午後２～４時で５４・８％だった。

　また、発生場所は「道路（歩道）上」が３３件で７８・６％。発生時の子どもの状況は、「登校・下校時」が２０件で４７・６％、「習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が１５件で３５・７％、「遊戯中」が５件で１１・９％などとなった。

　警察署別の受理件数は、札幌方面の２８警察署が２８件で最も多い。

　道警本部では、前兆事案について都市部に限らず全道各地で発生していることから、生活圏での犯罪や前兆事案の発生状況を把握し、注意点をあらためて確認するほか、子どもたちに不審者に遭遇した際に防犯ブザーや大声で近くの大人に知らせることなど具体的な対策について伝えることを求めている。

　また、早期通報によって、行為者の特定や不審点の解消などに対応することができることから、子どもから不審者情報を聞いた際には、速やかに通報するよう呼びかけている。

(解説 2020-03-02付)