倶知安高など7団体に 後志管内教育実践表彰受賞者
(道・道教委 2020-03-19付)

 【小樽発】後志教育局は、令和元年度管内教育実践表彰の受賞者を決定した。選考の結果、管内教育の充実に寄与した7団体を選出。幼小連携や小中一貫教育、ICTの活用などで成果を上げているものや、昨年10月のG20観光大臣会合の成功に貢献した高校の取組をたたえた。

 受賞団体の功績はつぎのとおり。

【学校教育】

▼共和町立北辰小学校(佐藤寛之校長)

▼共和町立はまなす幼児センター(畠山英敏所長)

 幼小連携の充実を図るため、幼小合同研修や園児の小学校授業体験を実施するなど、小学校への円滑な接続に向けた取組を進め、大きな成果を上げている。

 特に、小学校への円滑な接続に向けた取組として、幼小連絡会議を定期的に開催し、幼稚園と小学校が教育内容の連携を図り、合同で小学校のスタートカリキュラムや幼稚園のアプローチカリキュラムを作成したほか、園児が小学校低学年の児童と一緒に国語科の授業を体験するなど、入学前に学校生活を体験する機会を拡充することで、小学校入学後の円滑な教育活動の推進に大きな成果を上げている。

 また、公開研究会などを通じて取組を広く発信し、成果を管内および全道に普及させるなど、管内教育の充実に大きく貢献している。

▼小樽市立北陵中学校(宮澤知校長)

 生徒・保護者・地域が自信と誇りをもてる学校経営を進めるため、授業改善や小中一貫教育の取組を進め、大きな成果を上げている。

 特に、授業改善の取組として、ICT機器を活用した質の高い授業とユニバーサルデザインを意識した教室環境の整備に取り組むとともに、英語教育推進事業指定校時に外部講師を招へいした研究授業や講演会を開催するなど、英語教育に重点を置いた授業研究を進めた。

 また、外国語科の教員が小学校に乗り入れ指導を実施したり、校区の小学校2校と教育課程部会、学力向上部会、生徒指導部会を設け、全教員による定例部会や合同研修会を実施するなど、小中一貫教育の取組を推進している。

 また、公開研究会などを多数開催し、これまでの取組を広く発信し、その成果を管内に普及させるなど、管内教育の充実に大きく貢献している。

▼寿都高校(苅屋正人校長)

 創立100年を超える伝統と開拓精神を強くもち続け、小規模校の特徴を生かしながら、確かな学力および地域貢献に資する人材育成など学校力向上の取組を進め、大きな成果を上げている。

 特に、学校力向上の取組として、ほっかいどうICT活用教育加速化事業などを活用し、幅広い進路希望に対応した遠隔授業によるきめ細かな学習指導を充実させるとともに、英語教育の充実のため、小・中学校と連携し、小中高12年間を見通したCAN―DOリストの作成に取り組んだ。

 また、小中高キャリア発表会や英語ふるさとアンテナショップの取組を通じたキャリア教育の充実、学習ボランティアや高齢者宅への除雪ボランティアなどを通じた町民との交流、学校運営協議会等の関係機関の意見を積極的に取り入れた教育活動の充実に取り組むなど、確かな学力の育成と地域貢献に資する人材育成の取組を推進している。

 さらに、公開研究会などを通じて取組を広く発信し、成果を管内および全道に普及するなど、管内教育の充実に大きく貢献している。

▼積丹町へき地・複式教育研究連盟(横山政彦委員長)

 極小規模校やへき地複式校における教育の質の向上を目指し、ICT機器を活用した遠隔合同授業の取組を進め、大きな成果を上げている。

 児童数1人の学年が多い実態から、特に、道徳科を中心に、友達との対話を通して児童が多面的・多角的な見方を発展させたり、道徳的価値の理解を深めたりする遠隔授業づくりを推進したほか、特定の教員のみでなく、誰もが遠隔合同授業を行えるようイメージスキルを共有するための研修を重ねた。これらの取組によって児童は相手意識をもった発言や反応を増やし、多様な考えを生むように。ICT機器を活用した遠隔合同授業の教育効果が現れている。

 また、公開研究会などを通じて取組を広く発信し、成果を管内および全道に普及させるなど、管内教育の充実に大きく貢献している。

【その他】

▼倶知安高校(飯田知男校長)

 令和元年10月25日から26日にかけて倶知安町内で開催されたG20観光大臣会合において、倶知安農業高と共に地元の高校生代表として、英語で世界各国の大臣に向けて北海道の観光振興に関する提言をプレゼンテーションし、北海道から持続可能な観光の在り方について世界へ発信したことは、後世に残る重要な取組となった。

 また、会合のPR段階から、カウントダウンボードや歓迎用ポスターの制作に携わり、町内イベントや施設で展示したほか、歓迎レセプションにおいて社会人の楽団員や倶知安中学校吹奏学部と共に合同演奏を披露するなど、多くのおもてなし事業に取り組み、G20観光大臣会合の成功に大きく貢献した。

▼倶知安農業高校(伊與部明校長)

 令和元年10月25日から26日にかけて倶知安町で開催されたG20観光大臣会合において、倶知安高校と共に地元の高校生代表として、英語で世界各国の大臣に向けて北海道の観光振興に関する提言をプレゼンテーションし、北海道から持続可能な観光の在り方について世界へ発信したことは、後世に残る重要な取組となった。

 会合のために、地元食材を使用した特製スイーツや特製カレーを開発し、歓迎レセプションやコーヒーブレイクの際に提供したほか、瓶入りの飾り花(バーバリウム)を制作し、会場や宿泊施設に設置するなど、多くのおもてなし事業に取り組み、G20観光大臣会合の成功に大きく貢献した。

(道・道教委 2020-03-19付)

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