渡島管内初の義務教育学校開校　グローバル人材を育成　英語柱に 七飯町大沼岳陽学校

（学校 2020-04-06付）

小規模校の良さを生かした学校を目指す

　【函館発】渡島管内で初の義務教育学校となる七飯町立大沼岳陽学校（楢山聡校長）が開校した。校訓「世界に輝け！」、教育目標「創る　鍛える　思いやる」を掲げ、１年生から外国語活動を導入。９年間の成長を見通した英語教育などを教育活動の柱とし、他者とかかわりながらグローバルに活躍する人材育成を目指す。

　同校は、七飯町内の大沼小学校、軍川小学校、東大沼小学校、大沼中学校の統合校。全１０学級で、全校児童生徒は１２３人。開校に向けて、前年度に七飯町教委が設置した大沼地区義務教育学校開設準備委員会で協議を重ねてきた。

　校訓「世界に輝け！」は、国境をまたぐ問題が増加する中で、他国文化や自国文化といった多様な価値観と多様な文化を尊重し世界に目を向け、世界を意識し、世界で活躍できる人間としての成長を願ったもの。

　教育目標は「創る　鍛える　思いやる」。学校の基本方針として、９年間の系統的・連続的教育活動を掲げ、小規模校の良さを生かし、丁寧な指導と地域と共にある学校を目指す。

　開校初年度の重点教育目標を「ナイス・トライ」に設定。自分のために積極的にトライし、仲間が安心してトライできる雰囲気と環境づくりができる子ども像を目指す。

　同校は３学期制。児童生徒の９年間を４・３・２（Kids・Middle・Senior）のブロックに分け、９年間での連続的な学びと専科の教職員による乗り入れ授業などで専門的な学びを深めていく。

　外国語活動は、１年生から開始。１・２年生は２学期内に１０時間の外国語活動を集中して実施する。また、外国語活動・外国語科・英語科については、全授業で英語教諭と担任のチーム・ティーチング（TT）や外国語指導助手（ALT）を活用することで、英語での対人コミュニケーション強化を図っていく。

　このほか、中学１年生でつまずきにつながりやすい小学６年生の算数は、数学教員を中心とした、TT指導で授業。また、音楽や図工・美術も専科教員が担当することで、専門性の高い授業を展開する。

　総合的な学習の時間では、七飯町大沼地区の歴史などを理解し、地元のよさを発信していく力を身に付けることを目的とした「大沼学」を９年間通して実施する。

(学校 2020-04-06付)