【解説】通級指導、教師のためのガイド
(解説 2020-04-10付)

 文部科学省は、『初めて通級による指導を担当する教師のためのガイド』を作成し、Webサイトに公開した。通級指導を担当する教師が教育現場で活用できるよう、指導の心がけや実践例、1年の流れを分かりやすく紹介している。

 通級による指導は、通常の学級に在籍する障がいのある児童生徒が各教科等の大部分の授業を通常の学級で受けながら、一部の授業について、障がいに応じた特別の指導を特別な場で受ける指導形態。平成5年に学校教育法の改正によって小・中学校において制度化された。

 文科省は、通級指導を受ける児童生徒数が年々増加していることから、質の担保に向けて、指導方法のガイドを作成するため、昨年2月に検討会議を設置。ことし2月まで検討を重ねてきた。

 ガイドは、「通級指導を担当するに当たって」「通級指導の1年間の流れ」「実践例」「知っておきたい基本事項・用語」の4章で構成。

 第1章では、指導に通う子ども一人ひとりの状況や願いに応じた指導、子どもの自信・意欲につながる指導を心がけるよう求めている。困ったことがあれば、一人で悩まずに相談することも示している。

 第2章では、通級指導の利用決定から終了までの流れをフロー図で紹介。通級担当になる準備や子どもに関する引き継ぎ、個別の教育支援計画や指導計画の作成について説明している。

 第3章では、保護者面談時の対応、教材や教具の準備、学校行事の活用など16の実践例を紹介。対応する際のポイント、具体的な対応策を示している。

 第4章では、言語障がい、病弱・身体虚弱、学習障がい、自閉症など、通級指導を利用する子どもたちの困っていることについて、基本事項や用語などをまとめている。

(解説 2020-04-10付)

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