文科省教育課程研究校　函館工業高　工業の知識で思考力を　電気情報工学科で２ヵ年

（学校 2020-04-10付）

　【函館発】函館工業高校（小旗圭二校長）は、文部科学省委託「教育課程研究指定校事業」の研究指定校に内定した。研究期間は本年度から令和３年度の２ヵ年。研究主題「工業に関する知識・技術を活用して課題を解決するための思考力・判断力・表現力等の育成を重視した学習指導」のもと、電気情報工学科において、１・２年次の研究を通し、３年次の課題研究における探究の学びにつなげる指導方法や評価方法を探っていく。

　同校は本年度、電気科と情報技術科の学科を統合。道内工業高校初の「電気情報工学科」を設置した。

　電気科と情報技術科の学びを継承するため、１年次で電気と情報技術の基礎を学び、２年次からは将来の進路に合わせて電気コースと情報技術コースに分かれ、それぞれの専門分野を学んでいく。

　３年次の課題研究では、各コースで学んだことを生かしながら、ＩＴ技術等の学びを融合した内容を学ぶ。

　研究主題を「工業に関する知識・技術を活用して課題を解決するための思考力・判断力・表現力等の育成を重視した学習指導」と設定。１年次の科目「工業技術基礎」「情報技術基礎」や、２年次から２コースに分かれて行う授業を通して、３年次の課題研究における探究の学びにつなげる指導方法や評価方法を研究していく。

　主な研究内容は、①新学科「電気情報工学科」において、電気科と情報技術科の学びを継承するための３年間の学びを通した新学習指導要領の趣旨を具体化する教育課程の編成・実施②ものづくりの学びを通して、これからの時代に求められる資質・能力の育成を図る適切な教材の開発と指導方法③太陽光や風力を活用した再生可能エネルギーの制御やIoTを活用したスマートシティなど、超スマート社会を担う人材を育成するための、３年次「課題研究」におけるＩＴ技術と電気工事技術の学びの融合の在り方④学ぶ意欲を喚起する評価規準・評価方法の改善―の４点。

　研究計画をみると、１年次目は、工業技術基礎と情報技術基礎の年間計画・シラバス作成のほか、地域企業や大学との連携を検討する。

　２年次目は、地域企業や大学との連携を具体的に進めていくほか、教科研究会を開催して研究概要と成果を協議する。

(学校 2020-04-10付)