【解説】子に対する前兆事案　４月末

（解説 2020-05-18付）

　道警本部は、子どもに対する前兆事案の届出受理状況（４月末現在）をまとめた。１月からの累計で前年同期比８１件減の１２５件を受理した。

　前兆事案とは、子ども（１３歳未満）を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　４月は、道内で前年同期に比べ２３件減の３５件を受理。１月からの累計で前年同期比８１件減の１２５件を受理した。

　態様別にみると、「声かけ」が最も多く４５件で、全体の３６％を占めている。以下、「つきまとい」が２６件で２０・８％、「身体露出」が１７件で１３・６％、「容姿の撮影」が１３件で１０・４％、「痴漢、身体接触」が１２件で９・６％、「のぞき、盗撮」が２件で１・６％、その他が１０件で８％となっている。

　発生時間帯は、「午後３時台」が３９件、「午後２時台」が１８件、「午後４時台」が１８件で、下校時間帯の午後２～４時で６０％だった。

　また、発生場所は「道路（歩道）上」が９８件で７８・４％。発生時の子どもの状況は、「登校・下校時」が６１件で４８・８％、「習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が２８件で２２・４％、「遊戯中」が２１件で１６・８％などとなった。

　警察署別の受理件数は、札幌方面の２８警察署が８０件で最も多い。

　道警本部では、前兆事案について都市部に限らず全道各地で発生していることから、子どもたちに不審者に遭遇した際に防犯ブザーや大声で近くの大人に知らせることなど、具体的な対策について指導することを求めている。

　また、早期通報によって、行為者の特定や不審点の解消などに対応することができることから、子どもから不審者情報を聞いた際には、速やかに通報するよう呼びかけている。

(解説 2020-05-18付)