道教委　教育大と連携し新規事業　特別支援ＦＳＰ作成へ　経験浅い教員の支援体制構築

（道・道教委 2020-05-28付）

　道教委は本年度、文部科学省の委託を受け、経験の浅い教員の専門性向上にかかる支援体制等構築研究事業に取り組む。研究協力大学の道教育大学と連携し、専門性の高い特別支援教育の教員養成を図る特別支援教育ファーストステッププログラム（ＦＳＰ）を作成。各管内では、発達障がいのある児童生徒への指導・支援の在り方を学ぶ地域サポートセミナーを開催し、経験の浅い教員の支援体制の構築を図っていく。

　文科省の委託を受けて実施する事業は、大学や福祉・医療など関係機関と連携し、教員養成段階から初任段階を見据えた支援体制や経験の浅い教員への支援体制を構築するもの。

　発達障がいの可能性のある児童生徒への指導の充実とともに、発達障がいの有無にかかわらずに児童生徒が共に教育を受けられるインクルーシブ教育システムの構築を目指す。

　具体的には、通常の学級に在籍する発達障がいのある児童生徒への指導の充実を図るための研修機会、研修内容、研修資料、相談支援体制を関連付けるとともに、総括的なプログラムとして特別支援教育ＦＳＰの作成に取り組む。

　プログラムの開発に当たっては、有識者、福祉関係者、医療関係者、特別支援教育関係者などで構成する特別支援教育ＦＳＰ検討協議会を設け、研修・相談支援体制を検討する。協議会は、７月と来年２月に開催する予定。

　各管内には、検討協議会のワーキンググループを設置。経験の浅い教員を対象に、発達障がいのある児童生徒への指導・支援の在り方を学ぶ地域サポートセミナー開催に向けて研修内容などを協議する。

　研究協力大学として、道教育大（札幌校、旭川校、釧路校、函館校）を指定。各校の教授が協力教員となり、検討協議会やワーキンググループでの助言、地域サポートセミナーにおける講師を担当する。

　事業成果を踏まえ、大学の教員養成課程では、発達障がいのある児童生徒などへの教育に関する講義を中心に改善を図っていく。

(道・道教委 2020-05-28付)