道立図書館の市町村活動支援事業　利用促進へ基本姿勢確認　喜茂別と様似で運営相談等

（道・道教委 2020-07-17付）

　道立図書館は６月下旬の２日間、同館職員による市町村活動支援事業を行った。初日は喜茂別町立喜茂別中学校の学校図書館を訪れ、棚表示のポイントを説明したほか、利用促進のための企画を紹介。２日目は町立様似図書館で「図書館の意義と役割」と題して講義したほか、利用者に好印象を与える司書の基本姿勢を伝えた。

　市町村活動支援事業は、市町村立図書館や公民館図書室、学校図書館を支援するもの。運営全般についての助言等の支援を行う運営相談事業や、市町村教委などによる学校訪問に同行し、学校図書館の運営相談を行う学校図書館運営相談事業などを行っている。

　南部歩美主任が、学校運営相談事業として喜茂別中を訪問。喜茂別町教委職員や同校の五十嵐邦春校長など５人が参加した。相談事項は、生徒が自ら読みたい本を探すことができるように図書分類の定着を図る方法や、学校図書館の利用を促すための取組について。

　はじめに、南部主任が図書分類の定着を図る方法を紹介。図書館全体の地図を入り口の目に入る場所に表示することや、棚表示のポイントとして、①大きく見やすいフォントで表示する②難しい言葉を使わない③書架の左右両側に表示する④遠くからでも一目で分かるよう、書架の上や最上段にも表示する―の４点に気を付けるよう伝えた。

　利用促進に向けた企画として、図書館の本を読めば答えが分かる読書クイズを校内に掲示するほか、テーマを決めて一定時間内に何冊かの本を複数の聞き手に紹介するブックトークを紹介した。

　２日目は、宮本浩企画支援課長が様似図書館を訪問。図書館職員６人が参加した。

　様似図書館は平成４年竣工。施設面積が広く充実した蔵書を備えており、ユネスコ世界ジオパーク加盟を果たしたアポイ岳ジオパークについてコーナーを設置するなど、積極的な情報発信に努めている。

　相談事項は、図書館の役割や司書の専門性を生かした業務についてあらためて学びたいというもの。宮本企画支援課長が「図書館の意義と役割」と題して講義し、図書館に関係する法規・指針などを提示。独創的な企画の立案や、サービスの革新を持続的に行っていく企画力が今の図書館に求められていることを伝えた。

　情報要求をもつ利用者に対して図書館員が行う人的援助・レファレンスサービスについて説明。司書としての心得や、相手に好印象を与える基本姿勢などを説いた。

(道・道教委 2020-07-17付)