【解説】ＩＴ新戦略案　政府

（解説 2020-07-22付）

　政府は、世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画（ＩＴ新戦略）案をまとめた。学び改革（オンライン教育）として「ＧＩＧＡスクール構想の加速」など３点を示し、端末の家庭への持ち帰りを前提としたガイドラインの策定、学校へのＥｄＴｅｃｈ（ＡＩ、ＩoＴ、ＶＲなどの技術を活用した能力開発技法）の導入推進など、デジタル強靱化社会実現に向けた施策を示した。

　１５日の第７８回高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部・第９回官民データ活用戦略推進合同会議で示したもの。新型コロナウイルス感染症の影響による社会・価値観の変容を踏まえ、デジタル強靱化社会実現に向け取り組むべき事項を「働き方改革（テレワーク）」「くらし改革」など分野ごとにまとめている。

　このうち、学び改革（オンライン教育）では、①ＧＩＧＡスクール構想の加速②ＩＣＴを活用した教育サービスの充実③児童生徒の学習データの継続的な活用に向けたデータ基盤の検討―の３点を示した。

　①では、在宅・オンライン学習に必要な通信環境の整備・支援、端末の家庭への持ち帰りを前提としたガイドラインの策定、ＩＣＴ支援員の配置促進など教育現場の支援体制の充実、学校を含む地域の光ファイバーの早期整備を挙げた。

　②では、ＥｄＴｅｃｈの学校への導入推進、産学連携ＳＴＥＡＭ教育コンテンツのオンラインライブラリー構築、在宅教育を推進するオンラインコンテンツの開発などを盛り込んだ。

　③では１人１台の端末整備に合わせた学習データ標準化・利活用の推進を挙げ、学校内外における児童生徒の学びの記録を保存する学習ログや健康状態など、転校・進学にかかわらず、継続的にデータ連携・分析を可能とするための取組を進めるとした。

(解説 2020-07-22付)