学園制加配事業指定の小樽市北陵中　校区小学校で教科担任制　１１月から小２校混合学級編制

（学校 2020-07-27付）

　【小樽発】小樽市立北陵中学校（宮澤知校長）は、文部科学省の学園制加配活用事業の指定を受け、本年度から中学校区の小学校で教科担任制の授業を実践している。同校の英語・理科教員が小学校に出向いて授業を展開し、小学校の教員が国語・算数・社会を指導。１１月からは小学校２校混合による学級を編制し、一部の教科等で同校の教員が指導に当たることを計画している。

　文科省の学園制加配活用事業は、指定中学校に専科教員を加配し、同一中学校区内の小学校高学年の国語、数学、社会、理科、外国語を教科担任制で行うもの。

　小・中学校９年間を見通した系統的な教育課程の編成による小中一環教育の推進、学力の向上、中１ギャップの解消を図る。

　事業期間は３年間。北陵中に加配した英語・理科教員が、手宮中央小学校、高島小学校で５・６学年の授業を指導。国語・算数・社会は、小学校の教員が専科指導している。

　当初は５月から、小学校２校混合による学級を編制し、一部の教科等で同校の教員が指導に当たることを予定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、１１月初旬からに変更。教科（音楽、図画工作、体育）、道徳、総合的な学習の時間の一部（各学年、年間２０時間程度予定）を同校の教員が指導する。

　同校では、中学校の授業イメージを小学校のうちから体験することで小中連携がスムーズにいくこと、同じ中学校に進学する児童が共に学習し、安心して中学校生活を送ることができるなどの効果を指摘。

　宮澤校長は「この事業を契機に、小・中の教職員が一緒になり、この地区の子どもたちの９年間を確かなものにしたい」と期待している。

(学校 2020-07-27付)