道教委　道小など文教要望に回答　スクールロイヤー検討　心に響く道徳教育事業無償へ

（道・道教委 2020-08-03付）

　道教委は、道小学校長会（神谷敦会長）・道中学校長会（鎌田浩志会長）・道公立学校教頭会（西村貴史会長）の『道文教施策・予算策定に関する要望書』に対する回答を取りまとめた。いじめ問題等に効果的に対応するため、新たにスクールロイヤー制度の在り方を検討。新型コロナウイルス感染症の影響で文部科学省による道徳教育の事業が中止となったことを受け、校内研修で活用できる研修パッケージの作成・配布、子どもの心に響く道徳教育推進事業の無償実施を検討する。

　道小・道中・道公教が５月１２日付で道教委に提出した要望書に対する回答。７月２９日付で各団体の会長に通知した。

　ＩＣＴ関連では、校外ネットワーク通信を含むＩＣＴ環境整備、校務支援システム整備、周辺機器や教育ソフトウェアの財源措置の拡充を引き続き国に要望すると回答。自治体における小・中学校等の１人１台端末の整備に関しては、本年度中に全体の３分の２まで整備される見通しであることを伝えた。

　いじめ問題等への対応のため、これまで医師、弁護士などによる外部専門家チームを派遣してきた実績を踏まえ、今後はチームの活用も含め、スクールロイヤー制度の在り方を検討する考えを示した。

　新型コロナウイルス感染症の影響で文科省の道徳教育の関連事業の多くが中止となったことから、本年度は校内研修で活用できる研修パッケージの作成・配布、様々な分野で活躍する北海道にゆかりのある人を学校に派遣する子どもの心に響く道徳教育推進事業の無償実施を検討すると回答。

　夏期休業中に実施していた特別支援学校教諭免許状取得のための認定講習は、新型コロナウイルスの影響で中止となったことから、年度内の開催の可否を指導大学と調整する。

　教頭など管理職の人材確保に向けては、市町村教委・校長会などと連携し、資質向上のための各種研修会に参加を促すとしたほか、管理職候補者選考実施要綱など、引き続き必要な見直しを進めていく。

(道・道教委 2020-08-03付)