道・道教委 江差小で1日防災学校 災害に負けない力育成 かるた取り等で知識習得(道・道教委 2020-07-31付)
【函館発】道・道教委は29日、江差町立江差小学校(角田昌宏校長)で1日防災学校を開いた。全校児童124人が1・2年、3・4年、5年、6年の4グループに分かれ、防災の知識を取得できるかるた取りや段ボールベッドづくりなどを実施。緊急災害にも負けない「生きる力」の育成を図った。
防災学校は、学校の授業の中に防災の要素を取り入れ、子どもが防災知識を学び、災害時の生きる力を育むためのもの。今回、全校児童を4グループに分け、段階別で防災知識を取得できる内容で実施した。
1・2年生は「カルタで防災を学ぼう」、3・4年生は「段ボールベッドを組み立てよう」、5年生は「災害食をつくろう」、6年生は「自然災害や応急的対処法を学ぼう」をテーマに取り組んだ。
このうち、1・2年生のグループは37人が参加。北海Do防災かるたを使用して、知識の習得を図った。
児童は9グループに分かれて、かるた取り。津波や地震が発生した際の避難方法などのイラストが描かれた札を、友達と取り合いながら楽しんでいた。
1枚ごとに、講師が札の内容に沿って災害発生時の対応を説明。「日本では地震が年間どのくらい発生するか」「津波は車と同じくらいのスピードで迫ってくる。近付かずに高い場所に避難してほしい」などとアドバイスした。
活動終了後、児童の一人は「津波のときは、すぐに高い所へ行くことが大事だと分かった」と話していた。
ことし4月、渡島管内初の義務教育学校として誕生した大沼岳陽学校。少子化に伴い、他の地域でも義務教育学校の設置が進む中で、初代校長として学校経営に当たる。「高い評価が求められていると思う。責任感をもって臨んでいきたい」と、先鞭としての気概を示す。
七飯町大沼地区の小学校3校と中学校1校が統合し、義務教育学校となることが平成30年に決定。昨年1月から協議を重ね、「グローバル化に対応した英語教育」と「ふるさとへの気持ちを醸成する大沼学」の2つを教育活動の柱に据えた。
大沼学では、地域とのかかわりを重視した教育を展開する。その背景にあるのは、開校に至るまでの地域住民との対話。新しい学校に対する期待の大さを実感するとともに、地域と学校のかかわり方に関する考えも大きく変化した。
「学校は子どものためだけの場所だと思っていたが、子どもたちのために地域住民同士が協力し、交流を深める場所にもなる。地域の一部という意識を強くもつようになった」。地域の人材を積極的に活用した授業などを進めていく予定だ。
新型コロナウイルスの影響で臨時休業が続いたが、「小学生は昨年まで複式学級で学んだ児童がほとんど。同級生が増えたことで、授業中も元気のよい声が聞こえてくる」と、再開後の教室の様子に笑みをこぼす。温暖な気候と雄大な自然に恵まれた学校で、子どもたちの健やかな成長を願っている。
(道・道教委 2020-07-31付)
その他の記事( 道・道教委)
道教委 元気アップチャレンジ 縄跳びマスター認定へ 内容一部変更し運動機会創出
道教委は本年度、学校・家庭・地域など、オール北海道で運動機会の創出を図る「どさん子元気アップチャレンジ」の内容を一部リニューアルする。短縄跳び全道大会など4事業を展開。新規事業「なわとびス...(2020-08-04) 全て読む
公立高配置計画検討協 根室学区 4年間で1~2学級調整 ICT環境整備求める
【釧路発】道教委は7月30日、根室学区の公立高校配置計画地域別検討協議会を遠隔開催した。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から初めて導入したもの。本会場の根室振興局と管内4町のサテライ...(2020-08-03) 全て読む
道教育推進会議第8期第3回会議 オンライン含め研修検討 教員のICT活用力育成で
道教育推進会議(大野栄三会長)は7月中旬、札幌市内の道第2水産ビルで第8期第3回会議を開いた。令和元年度道教委の活動状況に関する点検・評価報告書原案に対する委員の質問に、道教委が回答。学力...(2020-08-03) 全て読む
道教委 道小など文教要望に回答 スクールロイヤー検討 心に響く道徳教育事業無償へ
道教委は、道小学校長会(神谷敦会長)・道中学校長会(鎌田浩志会長)・道公立学校教頭会(西村貴史会長)の『道文教施策・予算策定に関する要望書』に対する回答を取りまとめた。いじめ問題等に効果的...(2020-08-03) 全て読む
道教委 障がい者の生涯学習推進 根室局ICT研究など 初会合でモデルプログラム
道教委は7月30日、札幌市内かでる2・7で障がい者の生涯学習推進に向けた地域連携コンソーシアムの本年度第1回会議を開いた。遠隔システムを活用し、委員約20人が出席。学習プログラム・実施体制...(2020-08-03) 全て読む
道教委 基幹産業紹介ガイド 建設業の魅力を語る 12月完成目指し作業
道教委は、令和2年度版『基幹産業紹介ガイドブック』の作成作業を進めている。28日には、札幌工業高校を卒業し札幌市内の建設業者・勇建設㈱で働く佐藤飛雅さんを取材。インタビューを受けた佐藤さん...(2020-07-31) 全て読む
苫小牧市内新設の特別支援学校 10月 開校準備室設置へ 11月ころ校名等決定 道教委
道教委は、令和3年度に苫小牧市内に新設する特別支援学校(小・中学部)に関する今後の方針を、30日に開いた説明会で明らかにした。10月1日に開校準備室を設置。苫小牧市特別支援学校(仮称)新設...(2020-07-31) 全て読む
道教委が学校力向上事業全道協議会 地域指定拡充など示す 校長3人発表し情報共有
道教委は27日、遠隔システムで道庁別館と全道の各教育局会議室等の会場をつなぎ、第1回学校力向上に関する総合実践事業全道協議会を開いた。本年度の事業や来年度以降の事業の方向性について説明し、...(2020-07-31) 全て読む
道教委が高校配置計画検討協 留萌学区 6~9年度に1~2学級調整 地域の実情に応じた配慮を
【留萌発】道教委は7月中旬、苫前町公民館で第2回公立高校配置計画地域別検討協議会(留萌学区)を開催した。高校教育課担当者が令和3~5年度計画案や検討資料について解説するとともに、6~9年度...(2020-07-30) 全て読む
道教委 読書活動推進指定校等決定 滝川第三小など14校に 9月以降公開研 フォーラムも
道教委は、地域人材との連携による子どもの読書活動推進事業の指定校・指定市町村立図書館を決定した。事業最終年度における新たな取組で、滝川市立滝川第三小学校、厚真町立厚南中学校など小・中学校1...(2020-07-30) 全て読む