公立高配置計画検討協　根室学区　４年間で１～２学級調整　ＩＣＴ環境整備求める

（道・道教委 2020-08-03付）

担当者の説明を根室会場から配信した

　【釧路発】道教委は７月３０日、根室学区の公立高校配置計画地域別検討協議会を遠隔開催した。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から初めて導入したもの。本会場の根室振興局と管内４町のサテライト会場をウェブ会議システムZoomで接続し、道教委の担当者が令和６～９年度に１～２学級の調整が必要などとする見通しを示した。出席者からは、高校のICT環境整備を求める声などが上がった。

　本会場には、道教委高校教育課（高校企画・支援係）の岡本浩一課長補佐ら３人、根室教育局の松田俊也局長ら職員８人、寺脇文康根室市教委教育長ら根室市関係者５人が出席した。別海町、中標津町、羅臼町は役場、標津町は生涯学習センターにサテライト会場を設けた。

　本会場では、はじめに松田局長があいさつ。タブレット端末のカメラを通じて「高校配置を考えることは地域の未来を考えることにつながる」と述べ、計画案へのきたんのない意見を求めた。

　引き続き、道教委担当者が計画案を説明。令和３～５年度の計画案では、２年度入選で１間口減となった標津高校の３年度学級数について、今後の計画決定時に公表することを示した。

　６～９年度の見通しに関しては、４年間で中卒者６０人減が予想されていることから、１～２学級の調整が必要とした。

　協議では、標津町教委の山﨑佳教育長が、町内の出生率が回復傾向にあること、標津高への地元進学率が低下したことにふれ「子どもたちが大きくなったときに、地元に高校がなくならないようにしなければ」と述べ、できる限りの支援策を進めていく考えを示した。

　また、羅臼町商工会の小川雅勝会長は「きょうのようなウェブ会議が当たり前の時代になっている」と述べ、高校におけるICT環境整備の必要性を指摘した。

　全道に先駆けて遠隔開催となった協議会では、本会場の音声がハウリングを起こす場面もみられたが、すぐに解消。遠隔地との双方向のコミュニケーションが円滑に行われた。

(道・道教委 2020-08-03付)