道教委 教員のやりがい再発見等 草の根教育実習を提唱 小規模校実習全道展開を支援
(道・道教委 2020-08-05付)

 道教委は4日の道議会文教委員会で、「草の根教育実習システム」の構築を提唱した。教員志願率の向上に顕著な効果がみられるへき地・小規模校における教育実習の全道展開の支援など、教員養成大学や市町村と連携し、教員のやりがいの再発見、地域や地域の人々と多様にかかわる〝関係人口”づくりを目指すもの。松本邦由教職員局長は、「全道的な取組となるよう、他の大学に対しても積極的に働きかけていく」とした。檜垣尚子委員(自民党・道民会議)の質問に答えた。

 道教委は、令和元年7月に道教育大学と包括的な連携に関する協定を締結。関係課長を構成員とするプロジェクトチームを庁内に設置し、教員確保や教職の魅力向上、大学における教員養成などの検討・協議を行ってきた。

 検討結果を踏まえ道教委は、4日の道議会文教委員会で草の根教育実習システムの構築を提示。教員養成大学、市町村の地域創生部局と連携し、教員のやりがい再発見と地域の関係人口づくりを結ぶ新たな教育実習システムの構築を目指すとした。

 へき地校の体験実習に積極的に取り組む道教育大釧路校において、教員を志望する学生の割合が高い状況にあることから、道教委はへき地・小規模校における教育実習が全道で展開されるよう支援。教育局を主体として、関係機関と学生のマッチングを図る。

 道立高校においては、高校生の小・中学校等へのインターンシップの実施、高校生を対象とした教員養成セミナーの開催などの準備を推進。市町村においては、実習先となる小・中学校の紹介など、地域の活性化に向けた取組を行う。

 4日の道議会文教委員会で松本教職員局長は、道教育大のみならず、教員養成課程を有する道内の各大学と理念を共有してこれらの取組を進める重要性を指摘。「全道的な取組となるよう、他の大学に対しても積極的に働きかけていく」とした。

 志田篤俊教育部長は、今回の草の根教育実習システムの構築をはじめ、教職の魅力向上や働き方改革に関する実効性ある取組を進める意向を表明。

 「教員養成大学と連携したセミナー等によって、早い段階から児童生徒に教職への志望を醸成するなど、各般の取組を効果的に活用しながら、教員の養成・採用に積極的に取り組んでいく」との考えを示した。

(道・道教委 2020-08-05付)

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