【解説】障がいのある学生支援へ　文科省

（解説 2020-08-04付）

　文部科学省は７月３１日、障害者活躍推進プランの６つの政策プランに高等教育の学びの推進プランを追加した。障がいのある学生の支援に向け、今後重点的に取り組む施策を記載。来年度以降、複数の大学等の連携によるプラットフォームの形成や、障がいのある学生支援の好事例の収集・周知などに取り組むなどの方針を示した。

　文科省は、昨年４月にプランを公表。障がい者に関する「雇用推進」「共生に向けた学びの質の向上」「生涯学習の推進」「文化芸術活動の支援」「スポーツ活動の推進」「教育委員会における雇用推進」の６分野で重点的に進める政策プランを示した。このうち生涯学習の推進分野で、道教委は文科省の委託を受けて「障がい者の生涯学習推進コンソーシアム形成事業」に取り組んでいる。

　文科省は、プランにおいて高等教育段階における新たな政策プラン「障害のある人の大学等の学びを支援する～高等教育の学びの推進プラン」を追加。障がいのある学生が意欲・能力に応じ大学で学べる機会を確保するため、多様な価値観や様々な経験をもつ学生が相互に刺激を与えながら切磋琢磨できるキャンパス実現を目指す。

　来年度からの具体的方策に「大学間連携による障がい学生支援体制の強化」を挙げ、大学等からの支援体制の整備や支援方法に関する相談への専門的な助言・提案を行うため、複数の大学等の連携によるプラットフォームを形成する。

　このほか「障がい学生支援の好事例やロールモデルの収集・展開」「大学等の執行部等に対する合理的配慮の周知啓発」を提示。地方公共団体等と連携し、学外リソースの活用や大学等の個別入試など、障がいのある学生を支援する好事例、遠隔授業における合理的配慮の事例を収集・周知する。

(解説 2020-08-04付)