【解説】大学共通テスト　会場の確保

（解説 2020-08-12付）

　萩生田光一文部科学大臣は７日の記者会見で、令和３年度大学入学共通テスト第２日程を希望する受験者数の増加を見据え、全国で最大１０万人が受験できる会場を確保する考えを示した。広域な本道を例として、札幌市内のみの１会場では困難を来すとし「できる限り近い場所で受験できる環境になるよう準備したい」と述べた。

　大学入試センターは、３年度大学入学共通テストの実施期日を第１日程（３年１月１６・１７日）と、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う学業の遅れを在学する学校長に認められた人が対象となる第２日程（１月３０・３１日）の２種類を設定。文科省の意向調査（７月３０日時点）によると、「第１日程を考えている」との回答が４８万１０００人、「第２日程を検討している」が３万２０００人で、第２日程を検討しているのは約６％。

　文科省は４日付で各大学に対して通知を発出し、第２日程を選択する生徒らが確実に受験できるよう、試験会場の確保を求めた。

　７日の記者会見で萩生田大臣は、①今後の学業の進ちょく状況によって第１日程を考えている受験生の一定数が第２日程を選択し得る②病気等で第２日程を選択し得る受験生がいる③離島・へき地の受験生にも可能な限り設定する―ことに配慮し、試験会場の確保を進める考えを表明。様々な状況を考慮し、最大で１０万人が第２日程を受験できる環境を確保する考えを示した。

　都道府県における受験会場の設定に当たっては、北海道を例として挙げ「札幌のみの会場では多くの高校生が苦労する。意向調査の内容を確認した上で、できる限り近い場所で受験できる環境になるよう準備したい」と述べ、早期に第２日程の受験会場の内容を公表するした。

(解説 2020-08-12付)