【解説】文科省　大学入試で意見募集

（解説 2020-08-18付）

　文部科学省が設置する大学入試のあり方に関する検討会議は、大学入試に関するウェブ意見募集を行っている。今後、意見をもとに検討会議で議論。年末に検討結果をまとめる。文科省ホームページでは、委員、外部有識者や団体等による意見を７分野で整理して紹介している。

　文科省は昨年１１月、地域間で受験機会や受験料の負担などの格差が生じる懸念から、大学入学共通テストで導入を予定していた英語民間試験の活用を見送る方針を決定。国語・数学の記述式問題に関しても、採点の公平性の確保や自己採点の難しさなどの課題から、制度を見直すための検討を進めている。

　７日に開かれた第１３回大学入試のあり方に関する検討会議では、これまでの意見をもとに、さらに加えるべき観点を確認して多様な意見を反映するため、広く国民から意見募集を行うことを決定した。

　意見の募集期間は９月１１日午後２時まで。氏名や住所等の情報は任意項目、年齢、職業は必須項目となっている。

　ホームページには、参考資料としてこれまでの意見を①入試改革全体の経緯②高校教育、大学教育と大学入試との関係③大学入試の在り方④大学入学共通テストの位置付けと各大学の個別入試との関係⑤英語４技能の育成・評価⑥記述式問題の導入⑦格差の解消・障がい者への配慮―の７分野で整理。②では、大学入試の高校教育への影響や高校教育・大学入試・大学教育の役割分担など、学識経験者、校長会、生徒などからの多様な意見を紹介している。

　今後、募集した意見、大学入学者選抜の各区分の実態調査も踏まえ議論。英語４技能の評価、記述式出題の在り方、ウィズコロナ・ポストコロナ時代の大学入試の在り方も検討し、年末に検討結果をまとめる。

(解説 2020-08-18付)