【解説】日本の子 幸福度38ヵ国中20位(解説 2020-09-10付)
ユニセフ(国連児童基金)は、先進国の子どもの幸福度を順位付けした「レポートカード16~子どもたちに影響する世界 先進国の子どもの幸福度を形づくるものは何か」を公表した。日本の子どもの精神的幸福度は38ヵ国中37位。身体的健康は1位、学力や社会的スキルは27位で、総合的な幸福度は20位となった。日本に関する詳細な結果は後日公表予定。
各国の比較可能なデータをもとに、経済協力開発機構または欧州連合に加盟する子どもを対象に調査。子どもたちの精神的・身体的健康、学力・社会的スキルを順位付けした。
15歳時点で生活満足度の高い日本の子どもの割合(2018年)は62・2%(平均75・7%)。1万人当たりの自殺者数(2013~2015年の平均)は7・5人(平均6・5人)で、これらをもとにした精神的幸福度は38ヵ国中37位となった。
5~14歳の子どもの1000人当たりの死亡率(2018年)は0・7人(平均1・0人)。過体重または肥満の15~19歳の子どもの割合は14・4%(平均28・9%)で日本が最も低かった。その結果、身体的健康は1位。
PISAの読解力・数学分野で基礎的習熟度に達している15歳の生徒の割合(2018年)は72・9%(平均62・3%)。「すぐに友達ができる」と答えた15歳の生徒の割合(2018年)は69・1%(平均75・5%)。その結果、社会的スキルは27位となっている。これら3分野を総合した子どもの幸福度は、38ヵ国中20位となった。
報告書では、仕事・家庭のバランスの改善、メンタルヘルスのサービスの格差の是正の必要性を指摘。新型コロナウイルス感染症が子どもの幸福度に大きな影響を与えるとし、関連政策の改善の必要性を示した。
(解説 2020-09-10付)
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