【解説】教師間のハラスメント対策
(解説 2020-09-11付)

 文部科学省は、省内に設置した魅力ある学校づくり検討チームで、検討事項について有識者等との議論内容を整理し、取り組むべき施策をまとめた。教師間のハラスメント対策については、服務規律の徹底や各教育委員会を含む事業主に義務付けられたパワーハラスメントに関する方針の明確化などの措置等を実施することなどを記した。

 文科省は1月、いじめや不登校等の生徒指導上の課題の深刻化を踏まえ、子どもたちが安心して楽しく通える魅力ある学校をつくっていくために、省内に亀岡偉民副大臣を座長とする魅力ある学校づくり検討チームを設置。年4回にわたって、有識者からの意見徴収等を行いつつ検討を進めてきた。

 検討事項は、児童生徒の自己肯定感の向上や人間関係づくりによる魅力ある学校づくりの推進、多様な児童生徒の状況に対応した支援・指導体制の確立、教師間ハラスメント対策、その他関連する事項について。

 内容をみると、取り組むべき施策として①積極的な生徒指導②成長を促す指導や予防的な指導と包括的な支援の充実③教育委員会・学校における組織的な対応の推進④教育相談体制の整備⑤不登校児童生徒の学習環境の確保⑥教師間のハラスメント対策の推進―の6点が示されている。

 特に、⑥は、パワーハラスメント等の行為が明らかになった場合、厳正に対処するよう各教育委員会に対して引き続き指導、服務規律の徹底や各教育委員会を含む事業主に義務付けられたパワーハラスメントに関する方針の明確化などの措置等を実施するよう、機会をとらえてハラスメント防止対策の周知に努めるよう記されている。

 文科省は、報告で示した方向性に沿って、施策の充実に努めていくこととしている。

(解説 2020-09-11付)

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