【解説】共生社会実現に関する調査
(解説 2020-09-28付)

 文部科学省は、令和元年度「生涯学習を通じた共生社会の実現に関する調査研究」に関する報告書を公表した。図書館・博物館などの施設が学校の教育活動の一環としての学習活動支援に関する質問に対し、「いずれの取組もない」と回答した施設は40・4%だった。

 この取組は、社会教育施設において、障がい者が学習活動に参加する際に行う合理的配慮(基礎的環境整備含む)の在り方について調査・分析することが目的。調査対象は、図書館・博物館・青少年教育施設・女性教育施設。調査研究実施期間は、元年10月17日から2年3月10日。

 主に、①専門的な知識を有する識者によるアドバイザリーボードを設置②社会的教育施設において障がい者が学習活動に参加する際に行う合理的配慮に関するアンケート調査③社会的教育施設において障がい者が学習活動に参加する際に行う合理的配慮に関する事例調査―の3つに取り組んだ。

 中で、②については、11月27日から1月31日の期間で実施。回収率は、図書館が3360施設のうち34・7%、博物館が4658施設うち21・8%、青少年教育施設が891施設のうち48・6%、女性教育施設が272施設のうち42・3%となった。

 質問項目のうち、学校の教育活動の一環としての学習活動支援分野については、「いずれの取組もない」と回答した施設が40・4%、「学校段階で学んだ内容の維持・再学習に関する活動」が16・3%の順に多かった。

 また、学校の教育活動以外の生涯学習として合理的配慮への取組を実施した実績のある学習活動支援分野については、「いずれの取組もない」と回答した施設が40・4%、次いで「文化芸術活動」が23・4%となった。

(解説 2020-09-28付)

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