【解説】著作物の公衆送信無償を要請
(解説 2020-09-23付)

 全国都道府県教育委員会連合会は16日、授業目的公衆送信補償金等管理協会(サートラス)に、令和3年度授業目的公衆送信補償金制度額の認可に対する意見を提出した。授業目的で著作物を公衆送信する際に支払う補償金額を3年度も引き続き無償とするよう要請。学校間や学校・教育委員会間での教材共有など利用の範囲拡大を求めた。

 授業目的公衆送信補償金制度は、学校の授業の過程で学習資料をインターネットで送信する際、個別に権利者の許諾を要することのないよう、学校設置者が各分野の権利者団体で構成する指定管理団体に一括して補償金を支払う制度。

 著作物のより円滑な利用を図ることが目的で、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う遠隔授業のニーズに対応するため、ことし4月28日から施行。2年度に限り、補償金額を無償としていた。

 全国都道府県教委連が授業目的公衆送信補償金等管理協会に提出した意見では、ICTを活用した授業の実施方法や頻度を今後も検討する状況であることから、引き続き3年度も補償金を無償とするよう要請。補償金の算定根拠が不明瞭であるとし、有償となった場合も実態に即した金額となるよう検討を求めた。

 補償金の規定に記載されていない高校専攻科目、特別支援専攻科、特別支援学校の幼稚部および小・中・高校に準ずる教育の未修了者への補償金額の明示を要請した。

 同一校内、異なる学校間、学校・教育委員会間での教材共有が可能となるよう、著作物の適法利用範囲の拡大、教育活動の実態に則した柔軟な取扱いを求めた。

 今後、授業目的公衆送信補償金等管理協会が複数の教育機関からの意見を文化庁に提出。今後の対応を検討する。

(解説 2020-09-23付)

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