【解説】新時代の生涯学習・社会教育
(解説 2020-09-29付)

 第10期中央教育審議会生涯学習分科会における「議論の整理~多様な主体の協働とICTの活用で、つながる生涯学習・社会教育~命を守り、誰一人として取り残さない社会の実現へ」がまとまった。

 第9期答申を踏まえ、委員や関係者にヒアリング等を実施。新しい時代の生涯学習・社会教育について、基本的な方向性や推進方策を整理した。

 推進のための方策は、①学びの活動をコーディネートする人材の育成・活用②新しい技術を活用した“つながり”の拡大③学びと活動の循環・拡大④個人の成長と社会の発展につながるリカレント教育の推進⑤各地の優れた取組の支援と全国展開―の5点。

 うち、①では、社会教育士として活躍できるようオンライン等を活用して受講機会を確保し、受講者が増えるよう条件整備を行うなどとした。すでにデジタル化された動画・教材等の収集・活用を進め、分かりやすく紹介・分類したポータルサイトを構築・発信するなどの取組を挙げている。

 ③では、ICT等を活用して学習履歴を可視化し共有することを示し、活動に参画するような工夫が重要とした。④では、新型コロナウイルス感染症拡大の状況においても学びを止めないよう、遠隔授業のリカレント教育への活用を積極的に推進するとした。

 ⑤では、より多くの関係者が優れた取組やノウハウ、成果等を共有したり意見を交換したりできる機会や場を一層充実することによって、地方公共団体の積極的かつ多様な取組の展開につなげていくことも重要と示している。

 分科会では、「議論の内容を参考としながら、様々な“つながり”を通じて、生涯学習・社会教育のさらなる広がりと充実を図っていくよう積極的に対応していく」としている。

(解説 2020-09-29付)

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