札幌市教委　市立学校の働き方改革　新たに表彰制度検討　情報共有し長時間労働解消

（札幌市 2020-10-20付）

　札幌市教委は、１６日に開かれた市議会第１部決算特別委員会で、働き方改革に資する優れた学校の取組に対し、新たに表彰制度の創設を検討していることを明らかにした。市教委内に設置したワーキンググループにおいて、札幌市立学校における働き方改革（指針）の重点取組項目に基づき、関係団体からの意見などを踏まえ、今後実施する取組について検討。学校との情報共有や連携を図ることで、長時間労働の解消に向けた実効性ある取組を進めていく方針だ。小田原史佳生涯学習部長兼労務担当部長が答弁した。

　市教委は、前年度から市立小・中学校、高校各１校に民間コンサルタントを派遣。それぞれの校種の業務の観察や聞き取り調査などを実施し、コンサルタントから受けた最終報告の提言を踏まえ、ことし６月に札幌市立学校における働き方改革指針を策定した。

　指針の重点取組項目には「勤務時間を意識した働き方」「学校行事・業務の見直し」「チーム学校の体制整備」の３点を設定。指針では３点それぞれの現状と課題、課題の解決に向けた検討を提示したほか、取組項目に関連する具体的な事例を明記した。

　７月には市教委内に長谷川雅英教育長を統括とするワーキンググループを設置し、現在、教員の働き方改革推進に向けた取組について、関係団体からの意見等を踏まえ協議している。

　小田原生涯学習部長兼労務担当部長は、教育課程、学校施設、業務効率の３つをテーマに設置したワーキンググループにおいて、教員の意識改革に向けた研修などの実施や学校における徴収業務の見直し、働き方改革に資する優れた学校の取組に対する表彰制度の創設などを検討していることを説明。既存の枠にとらわれることなく幅広く検討しているとし、学校との情報共有や連携を図ることで、スピード感をもって教員の長時間労働の解消に向けた実効性ある取組を着実に進めていくと答弁した。

　うるしはら直子委員（民主市民連合）の質問に対する答弁。

(札幌市 2020-10-20付)