札幌市教委 社会教育委員会議 理想的な地域づくりとは 災害踏まえた提言内容協議(札幌市 2020-11-04付)
委員8人が出席
札幌市教委は10月30日、STV北2条ビルで第7回社会教育委員会議を開いた。第3次生涯学習推進構想の実施状況を確認したほか、6月を目途に市教委に対して提言する内容について協議。新たなテーマとして「地域課題に対応する社会教育の在り方について~災害を事例に」を掲げ、①人づくり②つながりづくり③地域づくり―の3つの柱のもと、今後、提言内容について審議していくことを申し合わせた。
今期の協議テーマは「地域課題に対応する社会教育~災害に向き合う地域づくりを例に」。平成30年に発生した北海道胆振東部地震において、市内で観測史上初めて震度6弱を記録。これを機に、市民の間で防災に関する危機意識が醸成されたことを踏まえ、「防災を通じて目指すべき理想的な地域づくりは何か」について協議を開始した。
会議では、事務局が第3次生涯学習推進構想(令和元年度実施報告)の実施状況について報告。「学びを生かして未来を創造する人づくり」「学びで育むつながりづくり」「学びを支える環境づくり」の3つの基本施策ごとに展開した各事業を紹介した。
うち、基本施策Ⅰ「学びを生かして未来を創造する人づくり」の施策の方向性「各世代のニーズに応じた学びの推進」では、子育てに対する悩みを抱える市民に対し、親同士が交流する機会の提供や、家庭教育の重要性に関する講演会を開催。青少年期の若者に対する食育講座や、実際に調理した成果を発表する場を提供することで、食に関する知識やの普及や意識の啓発を図ったことを伝えた。
今後に向けては、世代や地域の特性を踏まえながら、引き続き市民ニーズに即した事業を展開するとともに、効果的な広報を実施するなど、より多くの市民に学習機会を提供できるよう努める必要性を示した。
続く協議では、これまでの会議で挙がった意見を踏まえ、新たなテーマとして「地域課題に対応する社会教育の在り方について~災害を事例に」と設定。①人づくり②つながりづくり③地域づくり―を社会教育における3つの柱に掲げ、それぞれ2点ずつ提言につながるキーワードを設定した。
うち、人づくりでは、これまでの会議で学びの意識を他人事ではなく、自分事としてとらえることや、地域全体で平常時から個々の防災意識を高められるよう、大人に対する防災教育の機会を提供する必要性が挙がったことから、「自分事としてとらえる個の意識づくり」「孤立を生み出さない学び」の2点をキーワードとして掲げた。
今後、12月の第8回会議、来年1月に開く第9回会議で提言「課題解決に向けた社会教育の在り方」の内容を固め、来年3月の第10回会議で報告書をまとめる。6月をめどに市教委に対して提言する予定だ。
(札幌市 2020-11-04付)
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