いじめ問題への対応状況 8月末 全体で解消は66件 道教委 年2回調査に変更
(道・道教委 2020-11-04付)

表
学校が認知したいじめ件数および対応状況<4~8月、札幌市除く>(クリックすると拡大表示されます)

 道教委は、本年度8月末現在における「いじめの問題への対応状況の調査」結果(札幌市を除く)をまとめた。4~8月のいじめの認知件数は、全校種合計5742件で、このうち小学校が4584件と、約8割を占めた。一方で、解消件数は全体で66件だった。道教委は、学校において、いじめを初期段階のものも含めて積極的に認知しているとし、「いじめを認知していない学校にあっては、真にいじめを根絶できている場合もあるが、いじめが潜在している懸念もある」と分析。各学校に対し、認知漏れがないか把握するほか、学校いじめ防止基本方針の見直しを図るよう呼びかけている。

 調査は、いじめの問題の未然防止、早期発見・早期対応の取組の一層の充実を図るため、毎年度6月、9月、11月と3回実施している。本年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で学校が臨時休業となったこともあり、年2回の調査に変更。また、前年度との比較についても、状況を考慮し、今回は公表していない。

 調査結果についてみると、4月から8月末までのいじめの認知件数は5742件。校種別では、小学校が4584件、中学校が895件、高校が244件、特別支援学校が19件だった。依然として、小学校での認知件数の多さが目立っている。

 一方で、解消件数は66件。校種別にみると小学校31件、中学校24件、高校11件、特別支援学校ゼロ。

 結果を受けて、道教委は各道立学校や各市町村教委などに向けて、いじめの未然防止、早期発見・早期対応の取組を一層充実させるための通知を発出。

 学校は、いじめを初期段階のものも含めて積極的に認知している一方で、「いじめを認知していない学校にあっては、真に根絶できている場合もあるが、潜在している懸念もある」と分析。当該校においては、認知件数がゼロだったことを児童生徒および保護者に公表し検証を仰ぐことで、認知漏れがないか確認するよう周知している。

 また、学校いじめ防止基本方針については、学校の実情に則して適切に機能しているかを点検し、必要に応じて見直すことなどを求めている。

 新型コロナウイルス感染症に関連して、心ない言葉をかけられたり、扱いをされたりするなど、いじめや差別、偏見等の防止に向けて継続して取り組み、児童生徒の心のケアに万全を期すよう呼びかけている。

(道・道教委 2020-11-04付)

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