【解説】懲戒処分歴の検索期間延長(解説 2020-11-04付)
文部科学省は、10月30日付で通知「官報情報検索ツールの改善およびその適切な活用について」を各都道府県・指定都市教委教育長等に発出した。児童生徒にわいせつ行為を行った元教員が再び採用されないよう、過去の懲戒処分歴を確認できる「官報情報検索ツール」の検索期間を、従来の3年間から5年間に変更。来年2月中には40年分の官報掲載情報の検索が可能となる。
文科省が教員採用権者に提供している官報情報検索ツールは、教員採用希望者が過去に懲戒免職処分を受けて免許状が失効・取り上げとなった事実の有無を確認する際の手段の一つとして、官報に公告された免許状の失効・取り上げ情報を簡便に確認することができるもの。採用候補者の氏名を検索して該当者がいた場合、免許状の種類、教科、官報番号、公告日、免許状の失効年月日や失効理由などが表示される。
免許状の失効歴があることが判明した場合、採用権者は採用関係書類の自己申告内容との整合性を確認したり、面接を通じて懲戒免職の理由を詳細に確認し、採用の判断をすることができる。
懲戒免職歴の秘匿のために改名して免許状の授与を受けるケースにおいて文科省は、採用関係書類に改名の事実の有無の記載を求めたり、大学の卒業証明書などの提出を求めたりすることで、検索ツールを有効に活用することができるとしている。
検索ツールは、年4回(1・4・7・10月)提供するが、3年の初回提供分は3年2月中に提供する予定。
検索ツールの提供時期に合わせて失効・取り上げの日から40年間を経過した失効・取り上げ情報は削除し、新たに官報に公告された失効・取り上げ情報を追加するとしている。
(解説 2020-11-04付)
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