道教委授業改善セミナー道北・国語　実践的指導力向上図る　「書く」単元の指導・評価など

（道・道教委 2020-11-05付）

遠別農業高の鴇田教諭はＩＣＴを活用した実践を発表

　【旭川発】道教委は１０月中旬、旭川北高校（鈴木淳校長）で「未来を切り拓く資質・能力を育む高校教育推進事業」にかかわる授業改善セミナー（道北ブロック・国語）を開いた。新学習指導要領を踏まえた「国語科における主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善」がテーマ。道北地域の教諭ら２２人が参加。ワークショップでは「書くこと」における単元の指導と評価の計画表を作成し、実践的指導力の向上を図った。

　セミナーは、優れた教科指導力を有する教員等を講師に、教員の教科指導力向上や主体的・対話的で深い学びの実現に向け、授業改善への取組を推進することが目的。上川教育局が主管し、留萌教育局の黒宮茂樹高校教育指導班主査が運営を担当。上川・留萌・宗谷管内の高校国語科担当教諭ら２２人が参加した。

　はじめに、旭川北高の工藤昌彦教頭が「これからの国語教育～主体的・対話的で深い学びの実現に向けて」と題して講義した。

　新学習指導要領について、以前は教材の読み取り中心の授業が多かったことを踏まえ、これからは「話すこと・聞くこと」「書くこと」の授業時数を明確にすることによって、思考力・判断力・表現力等の育成を目指していくことを説明した。

　これからの国語教育に求められる、主体的・対話的で深い学びの実現に向けては、従来型の学習法とアクティブ・ラーニングのバランスを取りながら、学びを実社会・実生活に生かしていく力を養っていくことの重要性を伝えた。

　講義後、ペアで感想や各校の実態などを交流。「新しい教育課程をどのように組むかを具体的に考える機会となった」などの感想が多く上がった。

　教科指導スペシャリストによる実践発表では、遠別農業高校の鴇田祐哉教諭が「ＩＣＴを活用した授業の改善・充実」、名寄高校の歌川沙織教諭が「読む能力の向上について～生徒が何を学ぶか」と題して実践発表。それぞれの発表を踏まえ、参加者間で協議した。

　このあと、黒宮指導班主査の進行で、新学習指導要領を踏まえた授業づくりをテーマにワークショップ。語い指導の改善・充実について理解を深めるとともに、読書に関する指導を関連付ける技能を高めることをねらって、個人やグループで「書くこと」の単元指導と評価の計画を作成した。

(道・道教委 2020-11-05付)