【解説】教職大学院の入選実施状況

（解説 2020-11-16付）

　文部科学省は、令和２年度国私立教職大学院入学者選抜実施状況を公表した。入学定員の充足率は、前年度比０・７ポイント増の８１・０％。道教育大学大学院教育学研究科高度教職実践専攻は入学者充足率は前年度比２４・４ポイント増の８０・０％となった。

　国私立の教職大学院５４校（国立４７校、私立７校）を対象に、入学者選抜の入学定員などを５月１日現在で調査した。

　入学定員の合計は、前年度比１９６人増の２２５０人。志願者数は前年度比１７１人増の２２３７人、入学者数は１７４人増の１８３２人、入学定員充足率は０・７ポイント増の８１・０％となった。

　道教育大大学院教育学研究科高度教職実践専攻は、入学定員４５人に対し、入学者３６人。入学者充足率は前年度比２４・４ポイント増の８０・０％と、増加した。

　調査について、国立大学の入学定員の増加は、国立教員養成系修士課程を教職大学院に移行し、高度専門職業人としての教員養成機能を充実・強化してきたことによるものと分析。

　入学定員充足率が微増にとどまっている要因として、学部卒業者の教員採用者が増加傾向にあることから、大学院進学より就職を選択する学生が増えていることや、学校現場における中堅教師が不足していることなどから、現職教員派遣者数の増が難しいことなども影響しているとした。

　今後、各学校に対し、教員育成協議会などを通じて各都道府県等の教委と連携し、地域の課題やニーズに対応した魅力ある教育カリキュラムの提供や改善に取り組むほか、各教職大学院の学びの充実と入学定員の確保に努めていく。

　また、各自治体に対しては、教職大学院進学に対するインセンティブを付与する取組の推進を求めていくことを示した。

(解説 2020-11-16付)