民俗芸能伝承ｅフォーラム　後継者確保で意見交換　年齢問わず募集し成果　道教委

（道・道教委 2020-11-18付）

道北・道東地域の民俗芸能の動画を視聴

　道教委は１６日、道庁別館と１３会場を遠隔システムで接続し、ほっかいどう民俗芸能伝承ｅフォーラムを開いた。民俗芸能の保存に取り組む６団体による実演動画を配信したほか、「地域の民俗芸能を将来に引き継いでいくために」をテーマに意見交換。後継者確保に向けて、年齢・性別を問わずに会員を募集した結果、若い世代が伝統芸能に取り組む事例が報告された。

　令和元年度から３ヵ年計画で取組を進める道ふるさと民俗芸能伝承事業の一環。道内の民俗芸能団体や市町村に対して他団体との交流の機会を提供し、民俗芸能伝承活動の取組の充実、継続的な振興・伝承が図られるよう支援することが目的。

　道庁別館と各管内１４会場を遠隔システムで接続し、民俗芸能団体の会員、市町村教委職員、市町村関係部局職員２０人が参加した。

　開会に当たり添田雅之生涯学習推進局長は、新型コロナウイルス感染症の対応のため、本年度は遠隔によるフォーラムとなったことを説明。成果が今後の活動に役立つよう期待した。

　続いて、各保存団体による民俗芸能の実演に関する動画を配信。日向神代神楽（士別市）、苫前町くま獅子舞（苫前町）、神楽舞・筑子唄（羽幌町）、利尻麒麟獅子舞（利尻町）、南浜獅子神楽（利尻富士町）、豊郷神楽（網走市）の６団体が、民俗芸能の由来、伝承に向けた具体的活動を紹介した。

　つぎに「地域の民俗芸能を将来に引き継いでいくために」をテーマに意見交換。

　後継者や指導者の不足などの課題が挙がり、豊郷神楽保存会からは年齢・性別を問わずに公募を実施し、若い世代が中心となって伝統芸能に取り組むようになったことを伝えた。

　学校教育とのかかわりでは、授業における民俗芸能の講話や演目の披露、学校・保護者との連携による神楽の合同練習などの取組を報告した。

(道・道教委 2020-11-18付)